2019年秋ドラマ

【ミス・ジコチョー】2話のあらすじネタバレと感想!真奈子のグレートマザー現る!

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ドラマ「ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~」第2話が2019年10月25日(金)に放送されました。

今回のテーマは学校給食で起きた食中毒。

調理の現場や流通経路をたどる真奈子(松雪泰子)たちの前に意外な真実が導き出されてきます。

そして今回のトピックスは、真奈子のルーツともいうべきグレートマザーが登場!

近いが故にぶつかり合う母と娘は、この物語のもう一つのテーマかもしれません。

ここでは、「ドラマ名」第2話のあらすじ(ネタバレ)と感想、視聴者の声を紹介していきます。

【ミス・ジコチョー】2話のあらすじ(ネタバレ)

午後の惨事

とある昼下がりの中学校で、日本史の授業が行われていました。

黒板には「安政の大獄」の文字。

説明していた教師が「この安政5年にはもっと悲惨なことが起こる___コレラって知ってるか…?」と話していたまさにその時、一人の男子生徒が机に突っ伏し、そして床に崩れ落ちました。

バタバタと倒れていく生徒たち。

これは食中毒事件の端緒だったのです。

母と子

「たとえ世界が滅んでも、あなたの世話にだけはならない!…って、決別したのが三年前よ___今更どんな顔で頼め、っていうのよ」

真奈子は秘書である志保(須藤理彩)の頼みをむげに断りますが。

志保も負けていません。

「どんな顔でもいいから頼んで!新型ロボットカーの共同開発に食い込むためには、プロジェクトリーダーの南雲博士の意見が最優先されるらしいの!」

燈(堀井新太)は科学雑誌“FUTURE”の表紙を見て聞きました。

そこに写ったモノクロの肖像、それがまさに今話題になっている人物です。

「南雲って、この南雲喜里子博士ですか?国立工学創造センターのセンター長に就任するあの南雲博士…」

ちらりと燈を見た真奈子が意味深な表情を見せました。

「え、まさか南雲博士を敵に回しちゃったんですか?!
それって最悪じゃないですか!」

「あの人に頭下げるくらいだったら飢え死にを選ぶわ。
大体、向こうだって私の頼みなんて聞いてくれないわよー」

「そんなことないですよ」

よこから郁美(高橋メアリージュン)が口を挟みました。

「いくらケンカしてても母親なら最後は可愛い我が子を助けたくなるもんです」

「母親?」

燈には事情が呑み込めていません。

「南雲博士は真奈子のお母さんよ。だからお願いしてって言ってるのに」

「え、そうだったんですか…でも、名前が…」

燈はさらにドツボに突っ込んでいきましたが、後ろで郁美がフォローにならない話をし始めました。

「先生かわいそー…私、ウチの子にそんな寂しい思い絶対させたくないなぁ」

「どゆこと?…ウチの子、って?!」
「郁美んはシングルマザーよ?」
「はぁ?!」

およそそうは見えない華やかで元気な郁美はスマホを開いて子供たちの写真を燈に見せました。

「息子のテルキ!んでもってこっちが弟のコウタ!一番下のリア!」

燈の頭はもうとてもついていけません。

「大変だねえ~」
「全然!」

郁美は既にライセンス契約を沢山取得しているので経済的にも安定し、子供たちの父親たちがそれぞれ週に三日は面倒見てくれるから…とあっけらかんと話しますが…。

「子供三人、父親三人の×3でぇーす!」
「こんなに堂々と同じ失敗を繰り返す人、興味深いでしょう?」

したり顔で追撃する真奈子に、燈は頭を抱えます。

「今そんな話はどうでもいいの!とにかく南雲博士に協力をお願いして!」

志保は切羽詰まっていました。

「それができないなら今後二度と事故調査委員会には参加しないで」

この研究室の財政が苦しいのは、真奈子の趣味のような事故調査委員会への参加が原因だったのです。

本業を放り出して自腹で大掛かりな再現実験をしたり…その穴埋めに懸命に奔走しているのは志保でした。

「どうするの?」
「わかったわよ…事故調には参加しない。それなら良いんでしょ?」

しかしそれは志保の本意ではありません。

あくまでも新規プロジェクトに食い込みたかった志保は口をへの字に曲げて退散したのです。

その時、燈のスマホにニュースが流れてきました。

「食中毒?」

テレビをつけると、学校から搬送されていく生徒らの映像が映りました。

「あ…!」

郁美は研究室を飛び出していきました。
息子の学校も、同じ食品会社の給食を食べている、と気づいたのです。

トラウマ?

郁美は泣いていました。

食中毒発生から一週間後のことです。

郁美の息子・輝樹が、発症しなかったものの、食中毒事件の後遺症?でハムが食べられなくなった、というのです。

みんなで食べているランチプレートのチャーハンに入ったハムも、一つ一つ避けて食べている始末です。

「先生!何とかしてください!」

泣きながら頼む郁美の横で、真奈子は「輝樹くん、お肉には必須アミノ酸というものがたくさん含まれていてね…」と話し始めましたが、子供が食いつく話題の進め方ではありません。

燈は「この前のハムは悪くなっていたけど、これは大丈夫!だから安心してね!」と励ましましたが、輝樹はクールに言い返しました。

「根拠は?いつどこで悪い菌が付いたか判ってないんでしょ?なんで他は大丈夫だって言えるの?」

「それは…」

「非・論理的。それでも工学者かよ」

ぐうの音も出ない燈に、郁美と真奈子は苦笑するしかありません。

すると、真奈子のスマホが鳴りました。

エクセランフーズ___食中毒を引き起こした食品会社から、事故調参加の依頼でした。

しばらくは参加しない、と決めていた真奈子でしたが。

輝樹が一つひとつハムをよけているその様子に「お引き受けします」と答えてしまいます。

もちろん、志保には内緒、ということで…。

黄色ブドウ球菌の謎

エクセランフーズの本社で、木船社長立ち合いの元、事故調査委員会が始まりました。

当日のメニューで原因となった可能性が高いのが、ハムでした。

食べなかった子供には症状が出なかったのです。

仕入れ担当部長の片山(宅間孝行)の説明では高級ブランドハム“匠の極みハム”、原因は黄色ブドウ球菌ではないか、と推測されるものの、生徒らからの検体にも、食材からも菌は検出されておらず、断定もされていませんでした。

黄色ブドウ球菌は熱に弱く、加熱調理された段階で死滅してしまうはず。

真奈子は1989年にアメリカで起こった輸入マッシュルームによる黄色ブドウ球菌の食中毒事件を例に挙げて「失敗学」の話を始めます。

フランスではチーズが原因で同時多発した例もありました。

こうした“素晴らしい失敗”があったのに、そうした経験がきちんと継承されないことによって繰り返されていくことが実に悔やまれる、と言うのです。

木船社長は、流通経路を遡って調査した結果、どこにもその形跡がみつからず、原因は給食センターにあるのではないかと言う結論に達した、というのです。

しかし、保健所の検査でも、給食センターにその痕跡はみつかっていません。

木船社長は「証拠が見つからなかっただけで、これを機に、給食センターの運営を一から見直すつもりです」と宣言していました。

真奈子は、腑に落ちない、という表情を浮かべていました。

給食センターで

真奈子と燈はエクセランフーズの給食センターに出向きました。

片山に紹介された工場長の江島(島田久作)は不愛想な男でした。

部外者の真奈子たちに「相手をしている余裕はない」と言いますが、片山が案内を買って出ました。

食品会社の徹底した異物混入などへの対策の説明を受けて、作業服に着替えて作業エリアに入った真奈子と燈でしたが、操業を再開した作業員たちはてきぱきと仕事を進めていました。

「ここから先のどこかで、ブドウ球菌が付着した、ってことですよね」と燈が真奈子に囁きましたが、片山も納得がいっていない様子です。

一人のパート従業員が片山に駆け寄ってきて「手袋のストックが足りないので注文してほしいんです!」と訴えました。

江島工場長に頼んでも機嫌が悪くて聞いてもらえない、というのです。

そのパートさんは、真奈子たちを新人バイトかと勘違いして興味深い話をしてくれました。

食中毒の原因の心当たり___それは復讐だというのです。

二年前に木船が社長を引き継いでから、江島とはそりが合わず。

工場の監理は片山部長に移り、江島工場長と共に働いてきたベテラン社員たちがリストラされている現状で、手袋など物品の節約も厳命されており、次は江島がリストラされるのではないかと噂まで出ているという話でした。

「そのことを恨んで、江島工場長が故意に菌を付着させた…?」

燈の推理はストレートでしたが、真奈子はもっと複雑な表情で彼らを見つめていました。

その頃、工場の真空冷却機の調子が悪くなり、江島のところに作業員が報告に来ていたのです。

「業者を呼べ。それが一番確実だ」
「また経費が掛かりますけど…」
「じゃあ、お前に直せるのか?」
「…いいえ」

通りかかった片山が「とりあえず、私が見てみようか?」と申し出ましたが。

江島は一瞥して、またモニター画面を凝視し始めました。

「真空冷却機…?」

真奈子は、片山のあとを追って、工場の奥に向かいました。

「ちょっと失礼」

作業員らが見守る中で、真奈子はその装置のパーツをチェックし、ほどなく再起動させることに成功しました。

そして、機械のコンディションをチェックして片山に聞いたのです。

「あのエアフィルターの清掃はどのくらいの頻度で?」

片山が即答できない背後から、江島が「毎日です」と答えました。

「毎日欠かさず行っています」

その言葉の通り、フィルタの内側は清潔に保たれていました。

さらに、見落としがちと思われた、装置の奥にあるフィルタも毎日手入れされ、半年に一回の交換も実施されていたのです。

「あなたのせいで、作業が大幅に遅れてしまった。もうこれ以上邪魔をしないでもらいたい」

取り付く島のない江島の様子に、しかし真奈子は何かを悟ったかのようでした。

バレた!?

燈が志保に詰問され、真奈子が事故調に参加していることがバレました。

そのペナルティとして、真奈子は母の南雲博士に面会するよう厳命されてしまいます。

「ロボットカーの件!しっかりプレゼンしてきてねっ!!」

研究室の財政がかかっているので、志保も必死です。

燈を伴って、真奈子がしぶしぶ出かけて行った先は、国立工学創造センター___グレイヘアの美しい南雲喜里子は記者発表のスピーチをしているところでした。

「妄想や空論ではなく、実際に触れることができる未来、実感できる未来、その実現こそが我々の使命です」

彼女がロビーに立っている真奈子に気付いて歩み寄りました。

「しばらく会わないうちにすっかり大きくなって…」

「三年で変わるわけないでしょ?」

「最初になんて声をかければ、最も効率的に打ち解けられるか…昨日一晩寝ずに考えたんだけど、あんまりウケなかったわねぇ。面白くなかった?」

緊張していた燈は唐突に問われて「すみません」と言うしかありませんでした。

「素直でかわいいねぇ、今度の彼」

「真にウケちゃダメよ、全部面白がってるだけだから」

「えー…」

研究室のデスクの上は、真奈子のそれとそっくり、雑然としています。

そのなかのファイルを一つ取り上げて、真奈子は「破断部の写真ね?」と声をかけると、喜里子は「そう、ボルトの破断面。良かったら東京第一大学工学部教授のご意見、是非聞かせてもらえる?」

学術的な話が始まると、二人はそれまでの雰囲気を吹き飛ばすように議論に没頭し始めました。

燈がポカーンとして見守る前であっという間に数時間が流れ、思い当たる様々な事象、項目を洗い出していくうちに納得のいくワードが引き出され、一覧にまとまると…。

「まぁ、こんなところかなぁ」
真奈子がそのチャートを見回して言いました。
「ほんっとうに大きくなった!工学者として…っていう意味よ」

「なんだ…お二人とも仲良いじゃないですか。僕、てっきり…」

その時、喜里子が新聞記事を指して言いました。

「今も事故調やってるそうねぇ」

母親のその口調は、真奈子には思い当たる節があったようです。

「この研究所に来なさい。失敗学や事故調査なんて、あなたがやるべきことじゃない」

「私が何をやるかは、私が決める」

「私たちが取り組むべきは、過去の分析ではなく、未来の創造よ」

「それは三年前に聞いた」

「やろうとしてできないのは無能だけど、できるのにやらないのは無能以下よ」

「相変わらずねぇ、自分は完璧だと思ってる」

「あなたのために言ってるのよ」

「お気遣いなく。私の事、どれだけ知ってるっていうの」

静かにヒートアップする二人の言葉に燈は顔をこわばらせて言いました。

「落ち着いてください…さっきまであんなに協力していたじゃないですか」

「別に、協力なんてしてない。自分の興味でやっただけ」

「頼んでないのに余計なお世話よ!意見を聞かせて、って言っただけよ」

「はぁ?!」

「似てますね、お二人とも」

「「似てない!」」

二人の声はしっかりハモっていたのです。

「ああもう、来るんじゃなかった」

真奈子はリュックを手に取り「帰るわよ」と燈を促しました。

「え、ロボットカーの件は…」

「この人の力を借りなくても自力で何とかする」

喜里子はそんな娘に言いました。

「スタンバード大学を含めて、世界中から共同研究案が来てる。
アナタたちだけが特別じゃないのよ?」

「世界が滅びても、あなたの世話にはならない!」

真奈子は淡々と言い返しました。

「いくら上辺だけ取り繕っても、長い時間のなかでできた蟠りは消えないわねぇ」

「せっかく会えたんですから!もう少しゆっくり話し合いましょうよ」

「行くところができたから、後よろしく」

「え、ちょ、先生?!」

喜里子の元に取り残されて、燈は途方にくれました。

夜が更けて

「ごめんなさいねぇ、こんなおばあちゃんが相手で」

「いやぁ…とんでもないことです…」

高級ステーキハウスのカウンターで、燈は喜里子に連れられてディナーを振舞われていました。

「初めてよ、あの子が助手を連れてきたのは」

喜里子は燈に、真奈子に「事故調ではなく、研究に全力を注ぐべき」と説得してほしい、というのです。

彼女はかつて、まだ幼かった真奈子を残して夫の元を去り、仕事を取ったのだ、とその過去を語りました。

「酷い母親でしょ?」

既にその夫も亡く。

喜里子はその葬儀すら、仕事で出られなかったのだと。

「だから、憎まれて当然。でも、その選択のおかげで今がある。正しかったのかどうかなんてわからないけれど、少なくとも後悔はしていない。どんなに過去を顧みても、起きたことは変えようがないんだから」

そういう喜里子は、口元に薄く微笑みを浮かべていました。

その頃、真奈子はとある研究機関で検査結果を受け取っていました。

本来なら数日かかるところを、特別に最優先事項として検査した、と言うのです。

解き明かす“過去”

燈は喜里子の言葉を思い出していました。

「どんなに過去を顧みても、起きたことは変えようがない」

彼は、かつてとあるメーカーで開発に関わる仕事に就いていたのです。
しかし___「お前ひとりのせいで、10億の損失だ。どう責任取るつもりだ?お前は失敗したんだ!!」…それは、とても苦い記憶でした。

翌日、燈と真奈子はトラックに乗っていました。

真奈子は、サンプルのハムを再鑑定した結果“エンテルトキシン”という毒素が検出されたのだと話し始めました。

「黄色ブドウ球菌が一定数増殖した時に作られる毒素」

それは熱に強く、過熱調理して黄色ブドウ球菌そのものが死滅しても消えない物質だというのです。

「いくら上辺だけ取り繕っても、一度できた蟠りは消えないのよ」

それは、喜里子が言った一言でした。

「以上のことから導き出される答えは?」

つまり、給食センターにハムが持ち込まれる前から、黄色ブドウ球菌が増殖していた、ということ。

ハム工房→エクセラン北関東倉庫→エクセラン東宋冷蔵倉庫→トラック運搬____。

その流通経路をたどることによって、その謎を解き明かそうというのです。

そのトラックの運転手はいつもハムを始めとする食材を乗せて走っている人物です。

「言っとくけど、運搬中には何の問題もなかったからな!」

おおもとのハム工房まで辿り着いたものの、何の問題も発見できなかった真奈子と燈。

ハム工房の会長(刈谷俊介)が二人にサンプルのハムやソーセージを試食させてくれました。

それはとても美味しいものだったのです。

会長は“匠の極みハム”の取引先出荷記録を開示してくれました。

そこにあった数字に、真奈子はくぎ付けになったのです。

消える菌。
消えない毒素。
経費削減。
流通経路。
加工以前。

そして導かれる結論___「私、失敗しちゃった…」

闇のなかで

深夜の工場で。

男たちが素手でハムを仕分けしていました。

大容量パッケージから取り出したそれを新たにトレーに並べなおし、真空パッキングして“匠の極みハム”と偽のラベルを貼り付け___それはまさに食品偽装の現場だったのです。

「よいっしょっと、お疲れさん!」

それは、仕入れ担当部長の片山でした。

「後はいつも通り週明けに冷凍倉庫に移しといてくれな」

“いつも通り”…これが、エクセランフーズで常態化していた、ということです。

そこにライトを手に近づいてきた者がいました。

真奈子と燈です。

「お二人とも、どうしてここに?!」
「片山部長こそ、ここで何を?」
「いや、私はあの仕入れの…手伝いを」
「ここは正規の流通ルートに入っていませんよね?」

真奈子は、冷蔵庫を開けて、たった今片山がしまったダンボールを取り出して中身を改めました。

「ハム工房で、取引記録を見せてもらいました」

毎月500キロのハムが下ろされている事実が確認されましたが。

エクセランフーズが学校給食に使っているハムの半分でしかなかったのです。

その差は?
真奈子が睨んだのは、食品偽装です。

他の安価なハムを、“匠の極みハム”と偽って給食に使っていた、ということ。

「ほかに、方法がなかった…」

絞り出すように、片山は告白しました。

努力を重ねてきたものの、会社はさらなる経費削減を命じるようになり、切羽詰まった彼らは、無名だが味はブランドハムと遜色ないものを探して、偽装したのだ、というのです。

立派に、それは犯罪でした。

そして。

調理の現場ですらケチる作業用手袋を遣わず、いつも素手で生のハムに触っていたこと…。

もう一つ真奈子が突き止めたのは食中毒事件の翌日、工場の近隣の電機業者に入った冷蔵庫の修理依頼の記録だったのです。

真奈子は「食品偽装には興味がないけれど、それがもとで食中毒が起きたとなったら話は別です」と静かに言いました。

冷蔵庫の温度センサーが故障し、庫内は室温と同じまで上がっていたのです。

約二日間、素手が触れたハムは放置され、黄色ブドウ球菌が増殖、加熱処理では消えない毒素によって食中毒が発生した、というのが真奈子の辿り着いた結論でした。。

「はやりそうか」

片山は自覚があったのです。

「よりによって…冷蔵庫が壊れるなんて」

「それは違いますよ」

燈は怒りを抑えながら言ったのです。

「そもそも、産地偽装なんてしなければ起こらなかったことじゃないですか!」

背後で、真奈子は清々しい顔で言いました。

「あぁ…すっきりした!食中毒の原因が判ればそれでいい。わたしはもう十分です」

「いや、先生!これも違法行為ですってば!」

「私は法律上の責任をどうこう言うつもりはありません。ただひとつだけ…この失敗を、あなたの宝物にしてください」

事故調、再び

「まったく信じられん!」

真奈子の報告を聞いた木船社長は、怒り心頭でした。

「私の目を盗んで、よくもそんな真似をしてくれたものだ!」

彼は、全ての責任を片山に取らせると息巻いていましたが。

真奈子は「何にも解ってないわねぇ」とため息をつきました。

「今回の事故の本当の原因は、社長、あなたです」

就任から二年で会社を立て直した素晴らしい経営者であると同時に、経験豊かな従業員をリストラし、人材不足に陥り、現場の安全性は失われ…必要な改修を行おうとした江島工場長をもクビにするつもりでいた…。

工場の衛生管理があれほどのレベルであったのは、江島の功績だったことを理解せず。

片山部長も木船社長のコスト主義に必死でこたえようとした結果が食品偽装であったのだ、と。

「すべて私のせいだと言うのか?経営者がコストを追求するのは当たり前じゃないか」

「今回の件でエクセランフーズの系列会社がどれほどダメージを受けたか。安全のために資金を投じることは、長い目で見れば一番経費を節約できることになるんです」

その決断ができるのは、会社のトップだけ。

「安全をおろそかにしてコストを追求した会社に、未来はありません」

江島の決断

事故調の会議が終わり、燈はやっと、江島の本心に気付いていました。

社長の指示に従わなかったのは、食品の安全を守るため。

江島のように極力余計なことをせず自分の仕事に集中すれば、ミスはしにくくなり、社長の期待に応えようと何でもしようとした片山はミスを誘発したあげく食品偽装という違法行為にまで手を染めてしまった、と。

「やるせないですね」

そんなことをつぶやいていた燈と、真奈子の前に江島が歩いてくるのが見えました。

「調査の結果は聞きました」

「どうして、ここに…?」

「社長に呼ばれてね。いよいよクビかもしれないな」

「いや、それは…」

「どんな事情であれ、汚染された食品を見逃してしまった工場長として、責任は取らなければ」

その潔さに、真奈子たちはハッとさせられました。

「食と言う字は、“人”を“良くする”と書きます。私はそんな仕事にささやかながら誇りを持っています。あなた方が本当の原因を突き止めてくれたおかげで、いつまた起きるかもしれなかった次の事故を防ぐことができました。食品業界の一人として、お礼を申し上げます」

未来へ向けて

研究室の皆でバーベキューを楽しんでいると。

郁美の息子・輝樹は以前のようにハムを食べられるようになり、志保は焼き上がった肉や野菜をドンと真奈子の前に置いて、意味ありげに笑っていました。

「良かったわねぇ、食中毒の事故調査が無事終わって!良かったわねぇ!工場長もクビにならなくて!良かったわねぇ!本当に良かった!!」

「行っとくけど、ロボットカーがダメになったのはあの人のせいなんだから。文句があるならあの人に言って!」

「本当に、誠心誠意お願いしたんでしょうねぇ?怒らせたりしなかった?」

「当たり前じゃない?ねぇ、燈くん」

「へ?!…ええ、まぁ」

間抜けな返事をしてしまった燈に、志保は「ハム、焦げてるわよ」と言い、そして真奈子にぶちまけました。

「エンテロトキシンの検査。すぐに入れたのは何故だと思う?
あそこの最新の検査機器は南雲博士のプロジェクトによって開発されたものよ。
世界で一台しかない。
…予め、連絡を入れていてくれたそうよ」

そう言われて、真奈子は“やられた!”とでもいうように眉を顰めました。

喜里子の執務室では、今日も散らかったデスクを秘書に咎められ、しかし懲りずに作業を続ける彼女の姿がありました。

そのデスクの片隅にあったのは、幼かった真奈子と、母としての笑顔を見せていた喜里子の写真。

真奈子は燈に言いました。

「新しいロボットカーの開発、始めるわよ!」



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【ミス・ジコチョー】2話の感想

このドラマはフィクションですが。

実に怖いテーマだったな、と感じました。

子供の口に入るはずのものが、そんなにずさんな状態で提供されているとは!?

コストカッターという人種は、一時的に会社の業績を回復させることはできても、本当に必要な経費まで削って削って、その結果寿命を縮めてしまうのではないか…まさにそんな、じわっと怖いお話でした。

島田久作さんは、表情が読めなくて、一見怖い人ですが。

そんな彼に「“食”とは“人”を“良くする”と書く」なんて、素晴らしい言葉をしゃべらせてくれた脚本は素晴らしいなぁ、と思いました。

愚直に、真っ直ぐに、道を究めようとしていた江島工場長だからこそ言える言葉です。

そして、他の人ではあのキャラクターは構築しえなかったはず。

こういう仕事人が報われる日本であってほしいなぁ、と思いました。

そして真奈子のグレートマザー・喜里子さん!

カッコいい!

グレイヘアで颯爽と働く彼女は、シン・ゴジラの花森防衛大臣のキャラを超えました!

「やろうとしてできないのは無能だけど、できるのにやらないのは無能以下よ」

この一言も。
真奈子の実力を高く評価しているからこそ出てくる言葉です。

そして、燈から見たら実にそっくりな母娘。

いつか和解できる日が来るのでしょうか。

喜里子ママ、また登場してくれるといいなぁ、と思っています。



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【ミス・ジコチョー】2話の視聴者の声


↑はい、私もそう思います。これまでのイチオシはシン・ゴジラの花森防衛大臣でしたが。
喜里子ママがBESTに繰り上がりました。


↑松雪さんのラプンツェルのような髪と緩いファッションが素敵。
スーツじゃないところがカッコいい。


↑自分の失敗に気付いて脳細胞のシナプスが再構築され、真理に辿り着いたときの突き抜けた表情がこちらです。


↑どっちも好きだ!


↑あ、ほんとだ!気づかなかった!!


↑公式サイトが更新されて、今後のゲスト出演者が判明。
滝藤賢一さん、なんと真奈子の元・夫役です。
「半分、青い」の夫婦役再び!
でも共通点はNHKというだけで、スタッフさんは被っていないんですよね。
気付いた人、偉い!と思いました。

まとめ

やっと少しキャラが見えてきた郁美さん。

シングルマザーなのは知っていたけど、まさか×3とは恐れ入りました。

高橋メアリージュンさんが、こういう弾けた笑顔を見せてくれるのは珍しいですね。

どちらかと言うとセクシー系だったり、アグレッシブだったり、キツ目の眼差しのキャラクターが多い気がしますが。

子供とじゃれている姿はとてもチャーミング!

郁美に彼女をキャスティングした人偉い!と思いました。

そして喜里子ママ。
余貴美子さん、さすがの貫禄です。

めちゃめちゃカッコ良かった!

年の功なのか、やっぱりまだまだ真奈子はお母さんに敵わない、と噛みしめて、しかしそれで諦めることなく“次!”と切り替えて前を向くさまは、やっぱり母娘ですね。

こういう親子関係、女性ではちょっと珍しいかも。

今後の展開が楽しみです。



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