2020年冬ドラマ

【ケイジとケンジ】8話のあらすじネタバレと感想!仲井戸の叫び…幼い少女を救え!

ドラマ「ケイジとケンジ」第8話が2020年3月5日(木)に放送されました。

夜の横浜の街で、顔に痣を作った幼い少女が保護されました。

寒空の下、彼女は裸足だった、というのです。

「私たちは、笑美ちゃんの味方だよ?」

ひかる(今田美桜)が語り掛けても、その子の表情はこわばったままです。

仲井戸(桐谷健太)と真島(東出昌大)はタッグを組んで彼女の周りを捜査し始めたのです。

ここでは、「ケイジとケンジ」第8話のあらすじ(ネタバレ)と感想、視聴者の声を紹介していきます。

【ケイジとケンジ】8話のあらすじ(ネタバレ)

孤独なお仕事?

その夜。

強行犯係の当直で仲井戸は一人オフィスに残っていました。

電話で喋っている相手は妹のみなみ(比嘉愛未)です。

「昨日逮捕した強盗犯、署長の決済もろうたから明日送検や。よろしゅう頼むで」

「頼むって言われても、真島さんの担当になるかは判らないじゃない。担当検事を決めるのは樫村支部長(柳葉敏郎)なんだから」

真島のオフィスも古い資料であふれ、みなみも残業してその整理に追われていたのです。

「兄ちゃん、今日は当直なんや。暇で暇でしょーがない」

その頃。

田口巡査(湯江タケユキ)が勤める交番の前に、ひとりの少女が現れました。

裸足で、上着もなく、そして顔には目立つ痣が…。

驚いて飛び出した田口の前で土気色の顔をした彼女は崩れるように倒れてしまったのです。

「俺、最近思うねん。刑事の仕事は、孤独やなぁ…って」

仲井戸は、孤独と寂しさにまつわる持論を滔々と展開していましたが。

スピーカーにしてハンズフリーのまま会話をしていたみなみの横で、真島が絡んできました。

「結局“一人ぼっち”が寂しいんでしょ?」

「その声は真島か!お前には俺の話は理解できん!」

「僕は司法試験に通ってるんですよ?」

「聞いたか?みなみ!これがこいつのアホなところやで。司法試験に通ったから、自分はなんでもお見通しやと思うてる」

「お兄ちゃん!」

「そんなやつに、犯罪侵すような奴の気持ちが解るんか?!」

「解りますよ!」

「いや、解らん!」

軽めの口論になりかかったところで、アラームが鳴りました。

田口からの緊急連絡です。

仲井戸は慌てて飛び出して行きました。

虐待事案

「命に別状はありませんが…」

病院の処置室で、医師は言いました。

女の子は顔だけでなく、首から下で15か所もの打撲痕や痣が残っており、虐待の可能性がある、と。

昏々と眠っている彼女の顔を見ていた仲井戸のスマホが鳴りました。

田口巡査からです。

「仲井戸、あの子の母親が交番に来てるぞ」

慌てて向かった彼の前で、ひとりの女性が田口に迫っていました。

「どうして教えてくれないの?エミはどこの病院なんですか?!」

「ああ…だからね、それは…」

「桜木署の仲井戸です」

警察の身分証を見て、女はハッとしました。

「エミちゃんとおっしゃるんですか?娘さんは…」

頷く彼女に、仲井戸は畳みかけました。

「確認のため、特徴を教えてください」

髪型、身長、服装、その情報は合致したものの、虐待の疑いがあるために、その居所は教えられない、と仲井戸は言ったのです。

任意同行を求められた母親は、しかし、彼の説得にようやく応じて、事情聴取を受けたのが真夜中過ぎでした。

三崎真由子。

三年前に離婚して、スーパーに勤め、一人娘の笑美と二人暮らし…という身の上です。

虐待については、頑なに認めませんでした。

身体の内側にできた痣のこと。

そして、夜に一人で家を出て歩いていたこと。

しかし証拠がないために、真由子を逮捕することはできなかったのです。

この事件は、仲井戸とひかるが担当になりました。

そしてもう一件、強行犯係は事件を抱えていたのです。

“決闘罪”とは…?

その前日。

20歳前後の男たちの暴行事件がありました。

加害者・加瀬沢が、被害者段田を暴行し、そこに沢登という立会人がいたのです。

三人とも職業もばらばらで共通点が見当たりません。

「おお、これ傷害罪に決闘罪まで加わるぞ!」

多胡班長(矢柴俊博)は興味深そうに言いました。

決闘罪(決闘をしてはいけない)は明治時代に出来た法律です。

ベテランの桂(菅原大吉)ですら扱うのは初めてだ、という決闘罪に、強行犯係の面々も驚いています。

目黒は、ひかるのことが気になって、笑美ちゃん虐待事件にも関わりたがっていましたが、どちらも難しい事件なので、それぞれに専念させられることに。

その頃、桜木署の大貫署長(風間杜夫)は樫村支部長に、児童虐待の事案のことを連絡していました。

他の事件と異なり、虐待に関しては、発覚当初から警察と検察の共同捜査になるのです。

樫村はその件を真島に振りましたが、彼は乗り気ではありません。

「僕は…結婚していませんし、子供も…」

「イヤなら日下に…」

「いえ、やらせていただきます!」

その話を聞いた多胡は不安でいっぱいです。

「大丈夫かなぁ…仲井戸、いつもに増して熱くなってます…」

「だからこそ、クールなケンジと組むのが良いんじゃない?…たとえて言えば、アイスクリームの天ぷら?」

「署長、上手いっ!」

大切なこと

その夜、OKAZU-YAでは笑美の事件の話で女将のかほり(奥貫薫)が表情を曇らせていました。

「最初から検察が捜査に加わるの?」

手先は動かし続けながら、みなみや真島と現行の虐待事件捜査の手法に関して話合っていたのです。

彼女が裁判官をしていたころにはまだなかった制度です。

そこには、警察・検察だけでなく児童相談所も関わってくることになります。

真島は、樫村から信頼されて任された、と胸を張りますが。

仲井戸はそれが気に入りません。

「お前は、誰のために仕事してるんや?六歳の女の子が親から虐待受けてたかもしれんのやぞ?」

「分かってますよ。僕だって、児童虐待なんて許せない」

「じゃあ、仲良くしてください」

みなみも二人を諭します。

「ケンカしながら捜査はダメよ?」

かほりの言葉には、元裁判官としての重みがありました。

そして彼女は、まず子供の様子を見ることが大切なのだ、というアドバイスを授けてくれたのです。

進展する捜査

「決闘…って、大げさな?!」

目黒が取り調べていた、暴行事件の加害者・加瀬沢が絶句していました。

決闘する約束をして、実行したのですから、それは言い逃れのようのない罪です。

段田は同い年でも学年が一つ下だから、生意気だ、という理由でケンカになった、というのです。

「俺は立ち会っただけですよ?!」

年長者の澤登は、しかし「俺が審判になるから思いっきり殴り合えって」と証言しており、それは両者を煽ったことになり、決闘罪に抵触していました。

職業もばらばらな三名の関係性は依然として掴めません。

その頃、保護された笑美のもとへも、捜査が入っていました。

「笑美ちゃん、昨日はよく眠れた?」

ひかるの問いかけにも、彼女は反応しません。

ベッドの上で、膝を抱えて座っているばかりです。

真島や仲井戸、みなみも見守っていますが。

「心配しなくて大丈夫、おねえちゃんたちは、笑美ちゃんの味方だよ?」

ピンクのパジャマの袖口から覗く腕には、黒々とした痣が残っていました。

「よっぽど辛かったんやろな」

直視するのもしんどい怪我の痕を見て、仲井戸たちは唇を噛みしめます。

「かわいそうに…」

みなみの呟きが真島の表情をより一層曇らせていきました。

「あの子から供述とるのんは、難しいぞ」

小児病棟の廊下を歩きながら、ひかるは言ったのです。

「笑美ちゃんは、思考停止状態なんだと思います。虐待する方は、気まぐれに手をあげるから、子供からしてみれば、何をしたら叱られるのか…どうしたら良いのか、解らなくなっちゃう」

笑っても叩かれる…泣いても、叩かれる___。

「そうしてるうちに、無表情に…」

仲井戸が無意識に鼻をすすり、エレベーターのボタンを拳で叩きました。

「なんちゅうこっちゃ…ほんま、許せん…!」

熱くなりがちな兄を、みなみがなだめます。

「こっちが感情的になっちゃダメ」

「そうですね」

呼応するように、真島が呟きました。

ひかるはエレベーターに乗らず、引き返していきました。

「私、なるべく笑美ちゃんについてます」

それが今できる彼女の最善でした。

消えた物証と、消えない傷

自宅に戻された真由子の元に、家宅捜索が入りました。

しかし、憔悴した様子の彼女は「娘はいつ帰してもらえるんですか?」と言うだけで、自供はしません。

真島達が部屋に入るのを拒むことはありませんでしたが。

そこにあったのは、娘と二人で暮らす慎ましい生活の様子だけでした。

しかし、仲井戸が目にしたのは、新品の大人物の歯ブラシと、ボロボロになった子供用のそれが同じコップに刺さっている様子でした。

虐待の証拠にはならなくても、笑美が置かれていた状況を、それは如実に語っていたのです。

場所を、取調室に移して、仲井戸は真由子と対峙しました。

夜、アパートの向かいの住人が、笑美が玄関の外に出されているのを見ていたことは、しつけだったという真由子。

身体の痣は、学校でいじめられたのだと、供述が次第に変わってきました。

しかし、仲井戸らは学校で、いじめどころか欠席を心配されていたのです。

「あの子が…学校に行きたくないっていうから…」

俯いてぼそぼそとしゃべる彼女に、仲井戸は大きく息を吸い込んで問いました。

「何もかも…笑美ちゃんのせい、ですか?」

真由子は答えません。

「笑美ちゃんは、お父さん似ですか?」

唐突に聞かれて、真由子は視線を上げました。

「別れただんなさんの顔を思い出して憎らしくなる、とか」

「そんなこと…!」

「本当に…笑美ちゃんに手をあげたことは無いんですか?」

ひかるも、感情を押さえて真由子に問いかけました。

「そりゃあ…一度くらいは…」

「一度だけ?」

「一度だけ、なんですか?」

真由子は、視線を揺らし…首筋を指先で掻いて、ため息をつくように「何度か…」と吐露しました。

ガラス越しにそれを聞いていた真島は、静かに言いました。

「送致してください。あとは、僕が取り調べます」

その夜は、いつもの送致祝いです。

しかし、決闘罪のバカ三人組に関しては当然として、真由子の件は、とても乾杯する気にはならない仲井戸は沈んでいました。

「あの母親を送検したって、嬉しくもなんともないですよ」

彼は、みなみの幼かった頃を笑美に重ねて号泣していました。

他人事とはとても思えなかったのです。

ひかるは、ベッドのわきで、笑美の眠る顔をみつめていたのです。

送致されて…

「さすがの僕も、決闘罪は初めてだよ?」

日下検事(渋谷謙人)はノリノリです。

加瀬沢はその様子に面食らって「何が悪いのか全然わかんないんすけど!」と言い放ちましたが。

検察事務官の森岡(奥山かずさ)が「段田拳四郎さんを殴って怪我させてますよね?」と問うと、彼はふてくされて「え、俺も殴られましたよ?怪我しましたよ?」と反論しましたが。

「うん!それは!決闘だよな!」

「タダのケンカでしょ?」

「だ・か・ら!ちゃんと法律があるのっ!」

明治22年制定の、決闘罪という法律___二年以上、五年以下の懲役に処す…と聞いて、初めて加瀬沢は青くなりました。

“被害者”の段田は持丸検事(峯村リエ)の前で、同様にぎゅうぎゅう絞られていました。

「個人的なケンカなのに!」という段田に、事務官の亀ヶ谷(西村元気)が絶妙のタイミングでLINEのログに残された“果たし状”を読み上げました。

「果たし状 2月25日夜11時に横浜京浜倉庫に来い。決着をつけてやる」

「望むところだ。ボコボコにされるのはお前だ、バーカ」

送受信双方のログが並べてプリントされているのを見て、持丸検事は言いました。

「これは、決闘の証拠になるわよ?」

愕然とする段田に、持丸検事は呆れたように言いました。

「それにしても、スマホで“果たし状”って、アホっぽいわねぇ___?」

母と、娘

退院して、児童相談所に預けられていた笑美のもとを、仲井戸とひかるが尋ねました。

意外な静けさに驚く仲井戸でしたが。

ひかるは事情に長けているのか、ここに預けられている子供たちはそれぞれに事情を抱えているので、基本的に子供同士を接触させないのだと教えてくれました。

職員に伴われて部屋に入ってきた笑美は、顔の痣は薄れていたものの、依然目を伏せて声を発してくれる様子はありません。

「こんにちは、笑美ちゃん」

「おじちゃんのこと、覚えてる?」

黙ったままの彼女を座らせて、ひかるは言いました。

「ここには、怖い人はいないよ、笑美ちゃん?」

「優しい人ばかりだから…みーんな」

そう言って、仲井戸が手で輪を描くように腕を振り上げたら、笑美は体を震わせて怯えてしまいました。

その様子に、笑みを虐待したのは男性ではないか、という推論が出てきたのです。

真島は、真由子に対して男性の存在を詰問していました。

宅配便のドライバーなどから、複数の証言を得ていたのです。

「年齢は30代。堅気の人間には見えなかった、と」

「どこか、違う家と間違ってるんじゃないですか?」

そう言う彼女の前に、真島は一枚の写真を撮り出しました。

派手な服にアクセサリーを付けた男の姿がそこにあったのです。

真由子の表情が変わりました。

「この人は誰ですか?」

答えない真由子に、真島は追撃の手を緩めることをしません。

「久我山勝也さん…ですね?」

それは真由子のスマホから消去されたはずの写真でした。

警察がLINEのログとともに復元したのです。

観念したように、真由子は言いました。

「この人は関係ありません。娘を叩いたのは、私です」

「どういった御関係___」

真島の問いを遮るように、真由子は叫びました。

「私が笑美を虐待したんです!…本当です、検事さん」

汗をかく、ということ

当の久我山は行方不明でした。

「三崎真由子が知らせたんですよ、笑美ちゃんが警察に保護された、って」

真島の言葉に愕然とする仲井戸。

「おそらく、任意同行の後でいったん帰宅させてしまったときでしょう」

久我山本人だけでなく。

真由子は部屋中から彼の痕跡を消したのです。

交際相手、いわゆる内縁の夫です。

それが、笑美を虐待し、母親がそれを黙認していた、という事実。

「娘より、男の方が大事って…」

真島は静かに額を押さえました。

「そもそも、この久我山って何モンなんや?」

「それを調べるのが警察の仕事です!」

そして、もう一つ必要なのが笑美の証言でした。

「笑美ちゃんは…完全に心を閉ざしとるんやぞ。笑美ちゃんより、母親の方やろ?ホンマに久我山が内縁の夫で!それに惚れて身代わりになっとるんやったら、それ白状させたらええやんけ?」

多胡に言葉遣いを窘められても仲井戸は止まりません。

「何でもかんでも人任せにすんな?自分も汗かけ!」

「かいてます!」

「かいてないわ!」

エキサイトするやり取りを大貫署長が一喝して制止しましたが。

確かに、仲間割れしている場合ではなかったのです。

雪解けを待つ

真由子は、自分が虐待した、という一点張りで、久我山の存在そのものを認めませんでした。

「あなたは逮捕されて、留置場で自分と向き合ったはずです。本当に、自分と居て欲しい人は、誰でしたか?___久我山ですか?笑美ちゃんですか?」

真島にそう問われてもなお、彼女は俯き、時折上目遣いに真島を見て、そして言いました。

「私が、笑美をぶったんです。…本当です、検事さん」

それはまるで、壊れたテープレコーダーのように、抑揚のない声でした。

真島は樫村に、虐待したのは久我山であり、真由子はそれを庇っているのだと主張しましたが。

「本当にそうなのか?ほかの見方も考えろ」と諭されました。

その頃、仲井戸とひかりは図書館で絵本を借りて、笑美の元を訪ねました。

そのうちの一冊、ウサギの絵本に笑美は興味を持ってくれました。

少しずつ気を許してくれた笑美に、そうっと、仲井戸は尋ねたのです。

「笑美ちゃん、笑美ちゃんはずっとお母さんと二人だったの?男の人がいなかった?」

樫村の部屋で

持丸と樫村の定例のお茶会の延長線上で、今日は日下・森岡・亀ヶ谷が呼ばれました。

「これがチーズケーキ、これがモンブラン、ガトーフレーズ、ミルフィーユ、シャンティショコラ…ワタクシのお気に入りのお店で買って来たの」

「良いんですか?支部長室で…ケーキなんて!」

日下の言葉に、持丸は「あら、わたくしたちよく食べてますわよねえ、支部長?」

「おう、遠慮するな」

「早い者勝ちよ?」

うっとりする三人に選ぶように促した持丸でしたが。

ついうっかりシャンティショコラを選んでしまった日下に、それは樫村のお気に入りであったと告げる持丸。

まるで憤怒の大魔神のような顔になった樫村でしたが、日下は指を突っ込んでしまったシャンティショコラの責任を取るかたちで、食べることになりました。

持丸はミルフィーユ。

樫村はチーズケーキを選びながらも、フォークでグサグサといたぶるように食べていました。

「決闘罪のあの三人、ちょっと裏がありそうです」

紅茶をすすった樫村は「裏?」と問いました。

澤登が“グループ”という言葉を使ったのです。

「私は、彼らはハングレ集団だと思います。加瀬沢と段田がやたらと澤登を庇うのは、組織の上の人間だからじゃないかしら」

「確かに」

日下は取り調べの時のことを思い出していました。

「決闘は上の奴らが決めたようなことを言ってたな」

「もーっと悪いコト、沢山してたりして」

持丸のねっとりした口調には、凄みがあります。

「もしそれが本当なら…警察も把握していない新しい組織だ…美味いか?日下…」

「…はい!」

「シャンティショコラ…」

「お…美味しいです!美味しいです!!

その日、検察からの補充捜査依頼で、目黒と桂は決闘三バカトリオを改めて探ることになったのです。

呪縛と、解放

仲井戸は、聞き込みに言ったバーで久我山と真由子が時々訪れていた、という情報を得ました。

その時の真由子の様子が「久我山さんに、凄く…気を使ってるように見えましたがね」というのです。

「三崎真由子は、久我山のこと怖がってたんと違うかな」

「怖がってた?」

ひかるは、真由子自身も暴力を受けていたのでは、と言いました。

「好きなわけじゃなかった、ってこと?」

みなみの言葉に、仲井戸は「いや…好きは、好き、なんやろ…でも学校でも、いじめられてるやつは、さっさとそいつらから離れたら良いのに、どういうわけかくっついてる…仲間でいたい、いう気持ちに縛られてるんや」

「そういうこと…か!」

「でもきっと、笑美ちゃんも同じです」

「あの子も、恐怖に縛られてるんや…」

ひかりと仲井戸は連れ立って児相に向かいました。

笑美は、うつむいて、職員の手を握り締めていましたが。

仲井戸たちが動物のパペットで笑美のことを「リリーちゃん!」と呼んだら、顔を上げました。

「リリー?」

それは、彼女が気に入っていたウサギの絵本のキャラクターの名前でした。

初めて聞く笑美の声。

「こんにちは!リリーちゃん!」

笑美ではなく、リリーとして、遊びの輪の中に入ってきた彼女は、少しずつ言葉を発してくれました。

トモダチ、として笑顔を見せてくれた笑美は、次第にひかりと仲井戸に心を開き、そして、話してくれたのです。

自分に暴力をふるっていたのは、時々家にやってくる男の人…久我山勝也だった、と。

真島に報告した仲井戸は、笑美の更なる言葉を伝えました。

「母親は、自分のことを庇ってくれた、って言ってる。あとは任せたぞ、真島検事!」

「わかりました!」

真島は、真由子に笑美の動画を見せました。

その中で、幼い娘が「勝也おじちゃんにぶたれたの。でもね、ママはその人のことが好きだから…私、がまんするの」と言っているのを見て、真由子は「娘は、何もわかってないんです」と呟きました。

しかし、タブレットの中の笑美は笑っています。

「お母さんのこと、大好き!」

真島は、真由子をじっと見据えました。

「もう嘘はやめましょう、お母さん。もし起訴されて、有罪判決が出たら…アナタは二度と娘さんに会えなくなるかもしれません」

明らかに、真由子は動揺していました。

「笑美ちゃんは一人ぼっちになるんです」

みなみも…そうなってほしくないと願いを込めて言いました。

「それとも。久我山勝也に笑美ちゃんを任せますか?」

「ダメです、それは!」

強い口調で否定した真由子に、みなみは語り掛けました。

「私たちは、あなたを被害者だと思っています」

真島も、解って欲しい、という思いを込めて真由子を諭しました。

「あなたが、笑美ちゃんを虐待したのが久我山勝也だと証言してくれたら、久我山は警察が捕まえます!笑美ちゃんは、我々が守ります!」

その時、初めて真由子の目から涙があふれ、ごめんなさい、と言葉が零れました。

「わたし…うそ、ついてました。笑美があの人にぶたれるの、見てみぬふりして…初めの頃は、あの人のことが好きだったから…嫌われたくなくて…笑美が…笑美が笑わなくなったのは、あの人が怖かったからだってわかってて…」

「あの人、とは、久我山勝也ですね?」

「あなたにも、暴力をふるいましたか?」

「…はい___私、好きで一緒にいるのか…こわくて、離れられないのか…判らなくなって」

「笑美ちゃんを虐待したのが久我山だと言えなかった…だから、自分が身代わりになろうとした…?」

「そうです。申し訳ありませんでした。ごめんなさい…ごめんね、笑美…」

真島が下した決断は、起訴猶予。

真由子は、再び笑美とともに暮らせることになったのです。

いつもの将棋道場で、その話を聞いた大貫署長。

「樫村さんは、それを決済されたのですね?」

「…久我山勝也を、捕まえてください…大貫さん」

「分りました!」

その頃、目黒たちは捜査していたハングレ集団に関して新しい情報を掴みました。

「ベイ・シャークス?」

多胡は報告を受けて驚いていました。

これまでに聞いたことがない名前だったのです。

そして、そのハングレ集団はこの界隈に起きていたいくつもの凶悪事件に関わっていたのです。

「それだけじゃありませんよ、係長。そのリーダーは、久我山勝也だったんです!」

仲井戸と真島は再会した母娘を見送り、久我山の逮捕、そして起訴を心に誓っていたのです。

それから数日後の3月9日、横浜市中区、みなと第二倉庫で…一人の男の遺体が見つかりました。

それは、久我山との対決に繋がる大きな流れの序章だったのです。



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【ケイジとケンジ】8話の感想

まさかの桐山漣登場に焦りました。

前情報が無かったからです。

チャラい、堅気じゃない男の風情もまた似合っていてドキッとさせられますね。

そんな彼の大きな魅力は、その声音です。

はっきり言って、久我山の凄みはそこにあります。

それにやられてしまったのが真由子さん。

桜井ユキさんの、ちょっとしたしぐさや視線の配り方、これもまた凄い人連れてきたな、と思いました。

ヤバい境界線から紙一重でギリギリ踏みとどまっている感じ。

というか、自らも共依存のような状態にあった若い母親の心理を見事に表していました。

そんな闇の部分があれば、弾けるようにポップな存在も。

みなと支部の検事と事務官のチームは最高ですね。

真島の東出昌大さんがアレな分だけ、日下検事の渋谷謙人さんがウルトラ健闘中です。

今回は樫村の好物のケーキを巡って顔面崩壊対決になりましたが。

柳葉さんのお茶目な顔芸と、老獪な持丸検事の怖い笑顔、そして日下のリアクションが絶妙で、かなり笑わせて頂きました。

かつて、浅田次郎さんがとある小説で「悲惨さの中和」という言葉を用いて自らの作品を語っていましたが。

これくらいアホっぽい瞬間がなかったら、今回のテーマは重すぎて、引きずられていた気がします。

演出の妙ですね。

今回、クリーンヒットを飛ばしてくれたのはひかるちゃんの今田美桜さん。

一年前に「3年A組」で秘密を抱えた女子高生を演じていた彼女が、ものすごく大きくなって戻ってきてくれた、という感じです。

お芝居も上達したと思いますが、笑顔や雰囲気の柔らかさがとても素敵。

女子力欠乏の残念な美人というひかるのキャラクターは、この8話で見事に覆ったと思います。

そして、最大の功労者はなんといっても仲井戸の桐谷健太さん。

今回の彼は、ウザさが違う。

自分語りしちゃうところはありましたが。

それでも、彼はまっすぐに子供のこと、笑美ちゃんのことを考え、全力疾走していました。

そこには、思慮もあり、情もあり。

大人として持てる力のすべてを尽くしていた、と思います。

あれ、本当に泣いていたんだろうなぁ。

このドラマ、続けて欲しい、と切実に思いました。

ここで終わらせちゃうの、勿体ないです。



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【ケイジとケンジ】8話の視聴者の声


↑ テレ朝、大盤振る舞いです。


↑ 懐かし過ぎる。しかし、ここに「ローレライ」と「SPACE BATTLESHIPヤマト」も加えて頂きたかった。


↑ 探偵さんとか、アナウンサーとか、エリートサラリーマンとか…払拭したね、今回。


↑ 解ります!


↑ 突っ込むところはみんな一緒だなーっと。


↑ この作品でめっちゃ存在感出てきたのが渋谷謙人さん。チーズケーキは悪くないぞ!


↑ コンフィデンスマンJPも名作です。

まとめ

東出さんのスキャンダルで当初の予定より話が短く改変された、というのは、こういうことなんでしょう。

唐突感が否めない状況での最終話がやってきます。

本当なら、二話分くらいの尺を使って、じっくり作ってもらいたかったな、と思いますが。

そうか、9話で本当に終わっちゃうのか…と予告を見て愕然としてしまいました。

きっと期待されていたんだよなぁ。

終わりかけて、登場する役者さんたちの濃さ、層の厚さに毎回「おお!」と思わされていましたから。

シリーズ化してほしいです。
面白いから!

ホントに、何てことしてくれたんだ、と“彼”に恨み言の一つも言ってやりたい気分です。