2020年冬ドラマ

【知らなくていいコト】1話のあらすじネタバレと感想!嵐を呼ぶ母のラストメッセージ

ドラマ「知らなくていいコト」第1話が2020年1月8日(水)に放送されました。

スクープを追い求めることを生業にしている週刊誌記者の真壁ケイト。

まさか、自分の人生そのものが大スクープになってしまう可能性があったなんて!

働く女子の姿を描くドラマの数々を送り出した大石静さんの最新作。

前作ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」とは全く異なるテイストで始まるこの物語、すでに番宣に騙された(褒めてます)感じもありました!

ここでは、「知らなくていいコト」第1話のあらすじ(ネタバレ)と感想、視聴者の声を紹介していきます。

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【知らなくていいコト】1話のあらすじ(ネタバレ)

それは母の死から始まった

2019年11月13日㈬___。

張り込み明けでスクープをゲットして帰宅した真壁ケイト(吉高由里子)。

彼女は週刊イーストの記者としてバリバリ働いていたのです。

そんなケイトを迎えたのは同じく第一線で仕事をしている母の杏南(秋吉久美子)。

映画の字幕翻訳家として、映画評論家として忙しく働いている彼女は、その日収録するインタビューの予習として、前回の録画を見直していたのでした。

「また不倫?」
「いつも不倫じゃないよー」

風呂に入って着替えてまた会議、という徹夜明けの娘の身体を心配する母。

「今日は休めないの?働き方改革とか…関係ないのかしら?」

あわただしく職場に戻った杏南はオフィスのテレビで母が登場したシーンを横目に編集長の岩谷(佐々木蔵之介)に挨拶をし、会議室に駆け込んで熱弁を振るいました。

彼女が所属する黒川班のデスク・黒川正彦(山内圭哉)は班員の福西(渕野右登)や小野寺(今井隆文)、佐藤(森田甘路)らに「ネタが足りない!」と檄を飛ばしていたのです。

黒川が求めていたのは先日来ケイトが追っていた国際ロマンス詐欺だったのですが、先行してケイトが掴んだのは都内で人気の高級居酒屋“蟹太郎”で、高級タラバガニとして出されているのが、実は安価なアブラガニだった、というネタです。

人気の蟹太郎の社長が食品偽装しているのをきっちりボイスレコーダーで録音済ということでしたが…その話の最中に、ケイトのスマホが鳴動しました。

テレビ局の関係者からの一報で、母の杏南が突然倒れ、病院に搬送されたというのです。

病院に駆けつけると、母は今まさに集中治療室に移されるところでした。

ベッドに仰臥していた母に「編集部で見たよ、テレビ」と声をかけると、朦朧とした杏南はマスクを外して「…レースのスーツ、似合ってた?」と尋ねました。

「ママ、もうダメかも」

呼吸が苦しいのか、声がよく聞き取れません。

「やめて…!」

「言っておきたいことがあるの…」

「遺言なんて、まだいい!」

「お父さん…ケイちゃんのお父さんは…キアヌ・リーブス」

一瞬、母が何を言ってるのか理解できなくてフリーズしたケイト。

「ちょっと、よくわかんない…今なんて言ったの?」

モニターのアラームが鳴り響き、ケイトは母にその真意を問うことは出来なくなりました。

杏南は、謎の言葉を残して、あっさりと旅立ってしまったのです。

別れの日

葬儀の準備が進み、その流れに押されるようにして喪服のケイトは立ち働いていました。

杏南もケイトも一人っ子で、葬儀に集う親族が誰もいないという身の上だったのです。

祭壇に飾られていた遺影は元彼のカメラマン・尾高が箱根で一緒に旅行して撮ってくれた、杏南のお気に入りでした。

「遺影になるような素敵なの、撮ってよ」

そんな軽口をたたいていたのが、現実になってしまった___写真をみつめるケイトの隣に立ったのが、今の彼氏の春樹(重岡大毅)です。

彼もまた、同僚として働いている編集者で、かつてケイトと尾高が交際していたことを知っており、その写真が尾高の作品だということも解っていたのです。

華やかな祭壇の前に気丈に立つケイトでしたが、心の中にあったのは、杏南の最後の言葉でした。

春樹に伴われて帰宅した彼女は、その言葉を彼にぶつけました。

「あのさぁ…ママがね、変なこと…言ったの」
「え?」
「“ケイちゃんのお父さんは、キアヌ・リーブス!”…って」
「どういう意味?」
「私も意味わからないんだけど…はっきりそう言ったの」
「キアヌ・リーブス、ってハリウッドの?」
「多分」
「マトリックスの?」
「…多分」
「それ、お母さんのジョークじゃない?」
「えー…死ぬ直前に、ジョーク言うかなぁ」

春樹はケイトの肩を両手で包み込み、顔をじっと見つめて言いました。

「ケイさんの顔は可愛いけど、キアヌ・リーブスの子、っていうのは無理があります」

思わず笑ってしまったケイトを見て安心したのか、春樹は「今日いきなり泊まったらお母さん不愉快だろうから」と気遣いを見せて帰っていったのです。

杏南の書斎

一人になったケイトは、杏南の仕事部屋に入りました。

映画のポスターや、彼女が書いた評論が掲載されている雑誌が沢山残されており、彼女の人生がいろんな角度から垣間見えるようです。

古いダンボール箱の中を漁っていたら、思いがけない写真がみつかりました。

若い頃のキアヌ・リーブスが杏南の肩を抱いている親密そうな一枚です。

1986年10月、ロサンゼルス、と裏に走り書きがありました。
“Dear Anna Such an amazing time I want to meet you again”というキアヌの直筆のサイン入りラブレターのファックスも。

ケイトはスマホでキアヌ・リーブスを検索すると、彼が映画デビューしたのが1985年。

映画デビューの一年後の10月に22歳のキアヌは杏南と知り合い、さらにその一年後にケイトが生まれているのです。

「ありえない」

そう思いながらも、ケイトは母の言葉の真意を掴もうと模索し始めたのです。

忌引き明け

11月20日㈬___今週も順調に週間イーストが発行され、電車の車内つり広告が賑やかにその見出しを伝えていた頃。

ケイトは忌引きを切り上げて編集部に出勤しました。

本来は許されないデスクと編集長のみの会議に突撃した彼女はずっと追っていた詐欺事件の情報に進展があったことを岩谷編集長に直訴したのです。

「70歳のお母さんが、ネット上の架空の人物に恋をして2500万円貢いだ」というそのネタは“被害者”の息子からもたらされました。

シリアの難民キャンプにいるアメリカ人医師という設定で、一度もあったことがないにもかかわらず熱烈な愛のメッセージを繰り返し送ってきていたのです。

しかし、その写真も、チャールズという名前もメッセージの内容も全てがウソでした。

「キャンプを出るのにお金がかかるから振り込んで欲しい」などと言われて、その母親が繰り返し送金してしまったのだと言います。

その被害者が茶道の先生だということで、入門して潜入取材をしてくる、とケイトは言うだけ言って会議室を飛び出していきました。

彼女の教室

茶道指南・多賀、と書かれた表札のその瀟洒な日本家屋にふさわしく、ビシッと着物を着て髪をまとめた老女・笑子(倍賞美津子)がケイトを迎え入れました。

がその詐欺事件の“被害者”で、多額の現金を“チャールズ”に送金していた本人です。

「先日母を亡くして、欠落感が大きく…静かな時間を過ごしたいと思って…」

その入門理由を信じたのかは分かりませんが、笑子は「ご愁傷様です」と言って、お手前の教授を始めました。

途中から、ケイトは足の痺れに悶絶しながらも、笑子の様子をじっと注視していました。

静謐な時間であるべき茶室の中に、時折奇妙な“ぽちょん”という音が鳴り始めました。

それは、笑子が帯に挟んでいたスマホから鳴る通知音です。

「先生がお茶をたてられている間、お喋りしてはいけないのでしょうか?」

「亭主がお点前をしている間、客が対話をすることはございません」

「時代劇で、千利休と秀吉がおしゃべりしていたような気がしまして…」

「確かに。茶室の中では自然体でいることが大切です」

「先生はこのお宅に一人でお住まいですか?」

「ええ」

「お寂しいことはありませんか?」

ケイトは自分の身の上を話しながら、笑子に探りを入れました。

「人間は、しょせん孤独ですから…」

「私は…好きな人がいないと生きていくのがつらいなぁ、って、この頃しみじみ思います」

「恋人、いらっしゃらないの?あなたの魂も、孤独なんですねぇ…だから、愛を求めるんだわ」

「なるほど!…先生もやはり、愛をお求めになられますか?」

「わたくしには、お茶の道がございます」

きっぱりと言い切った笑子に、ケイトは内心(手強い!)とつぶやくのでした。

しかし、道具を手に茶室を出た笑子は小走りになり、誰にも見られない場所でスマホを取り出すと、新たに送られてきたメッセージにまるっきり恋する乙女の顔にもどっていたのです。

昔の男

締め切りを考えると他のネタを考えろ、という黒川に、もう少しだけ時間が欲しい、と食い下がるケイト。

そこに、アラスカから帰国したという尾高(柄本佑)が現れて、杏南のお悔やみを述べました。

彼は元同僚でしたが、今は動物写真家として働いています。

「尾高さんが撮ってくれた写真、遺影にしたの」

「箱根で撮ったやつ?」

「ママが一番気に入ってたし、お葬式でも評判良かったよ」

「お母さんが言った通り、あれが遺影になっちゃったんだ…」

「うん」

「寂しくなったね…?」

「私は寂しくなったけど、ママの死に方はさっぱりしてて、幸せだったのかなって、思うんだ。テレビの本番終わってそのま
ま倒れて、私が病院着いたらすぐ逝っちゃったんだもん___究極の、ぴんぴんころり」

「まだ60代だろ?孫の顔だってまだ見てないのに」

「やっだ、普通のコト言っちゃって…孫をかわいがるようなタイプじゃないでしょ、ウチのママは…知ってるくせに」

「すみませんねぇ、普通のことしか言えなくて」

そんな二人を見て倉橋デスクが岩谷に囁きました。

「やっぱりお似合いですよねぇ、あの二人。なんで別れちゃったのかしら?」

「今の野中(春樹)も悪くないけどねぇ」

「前の方が、ぜんっぜんイイ」

「そう言われてもなぁ」

そして、春樹もまた尾高とケイトが話しているところを見て、モヤモヤが心の中に湧き上がるのを止められずにいたのです。

尾高は、ケイトに弔問を申し出ていました。

杏南とも親しく付き合っていた彼ですから、断る理由もありません。

はたして___彼は、お線香をあげるとともに、“遺影”となった一枚を撮影した時にケイトと杏南のツーショットで写した一枚を差し出しました。

ラミネート加工されたそれは、笑ってケイトの肩を抱く杏南との素敵な思い出の一枚です。

「よかったら、データも送るよ」

「ありがとう」

涙ぐむケイトに思わず「ごめん」と言ってしまった尾高でしたが。

「すごくきれいに撮れてる…さすが、尾高さん」

ケイトは喜んでいました。

「聞いて欲しい話があるの」

誰の子であったとしても

コーヒーを淹れ、テーブルに件のファックスと写真を並べて見せると、尾高の反応は意外なものでした。

「亡くなる前にお母さんが言っていたのなら…そうだよ、きっと___いや、素敵な話じゃないか…“キアヌ・リーブスの子供”って」

「いや、でも私、似てない…」

「それはお母さんのDNAが色濃く出たからだよ。君がアメリカで暮らしていたら、キアヌ・リーブスに近い顔になっていたかもしれないじゃないか」

「えー…」

「良い話じゃないか!信じろよ、マトリックスだぜ?」

「マトリックスねぇ…」

思いがけず好意的に見てくれたことに驚きつつ、ホッとしたケイト。

「キアヌ・リーブスの子供でも、真壁ケイトは真壁ケイトなんだから…」

君らしく生きればいい、と言われて、ケイトが何某かの呪縛から解き放たれ用としていた時、彼の脳裏には違う光景が映っていました。

木更津刑務所の門を出てくる男のシルエットを連写していた尾高。

そして、そのことを報告すると、在りし日の杏南が涙を零す…それはケイトの知らない二人の姿でした。

暴露

狭い茶室の中で笑子と二人___茶道の初歩で正座の状態のお辞儀の所作を習うケイトですが。

そのお尻の下には痺れ予防のためのガムテープのロールが仕込まれていました。

丁寧に一つひとつ、その所作を教授する笑子の帯の間に挟んだスマホからは、前回同様ぽちゃん、ぽちゃん、と通知の音が鳴り続けていました。

茶室の裏に下がった笑子は、帯から取り出したスマホの画面を見た瞬間に顔色を変えて飛び出して行ってしまったのです。

自宅のパソコンに向かって英文のメッセージを入力し、翻訳すると、そこには恐ろしいことが書かれていたのです。

「ああ、これはひどい、エミ―!
キャンプが爆撃され、足が重傷を負いました!
治療にお金が必要です。足を失います!
これはひどい!!私は死ぬことを恐れてはいませんよ。
しかし、私はあなたを焚くことが出来ないのは残念です。
私は、あなたを愛しています。
エミ―、助けてください!」

それを読んでいる笑子は知らず、自分を抱きしめて絞り出すように「助けます!」と呟いていました。

そして続きのメッセージを翻訳しながらそれを読む笑子。

「すぐに100万円が必要です。エミ―、私の口座に送金してください___オッケーオッケー!」

ネットバンキングの画面につなげようとする笑子でしたが、パソコンがフリーズしてしまいました。

「どうかなさいました?」

ケイトが声をかけると、笑子は助けを求めました。

「あなた、出版社の人よね?パソコン詳しい?」

「直して!早くお金を振り込まないと、足を失うことになるのよ!」

どう考えても典型的な国際ロマンス詐欺です。

「あーこれ、サポートセンターに電話した方が良いんじゃないでしょうかね?」

「チャールズには治療費がいるの!一刻を争うのよ!」

「チャールズ…誰ですか、それは?」

カマをかけるケイトに、笑子は警戒することも忘れて話し始めました。

スマホの画面を見せて自慢したのです。

「この人なの。志の高―いお医者さまなのよ」

「ちょっと失礼…僭越ながら」

ケイトはそのスマホを受け取って、画像検索をかけ、その怪しい男が“チャールズ”ではないと説明しましたが、笑子は聴く耳を持ちません。

「何でも良いから、早く直してよ!」

「ネット上の写真を使って、先生を騙そうとしてる人がいるんです!__これはいわゆる、振り込め詐欺の一種なんじゃないですか?!」

「みんなそう言うわ。息子もそう言ってた。チャールズはそんな人じゃない!立派な人なのよ!」

「でーすーかーらー!先生が振り込んだお金は、チャールズではなく、日本人の詐欺組織に取られてしまうんです!」

「チャールズに行かなかったら、彼は足を失ってしまうのよ!」

「先生は騙されてます!」

笑子はケイトの手からスマホを奪うと「もういい!パソコン直せないなら出て行って!」と叫びましたが、ケイトも負けていません。

「チャールズはこの世に存在していないんです!」

ケイトが自らの身分を明かしたとたんに、笑子の顔が強張りました。

「人のプライベートに土足で踏み込んで、人の秘密を暴いて!あなたも私のことを面白おかしく書くのね。真面目にひっそりと暮らしている私をバカにして!人として最低です!私は、絶対に騙されません!破門です!出ていきなさい!出ていけ!」

半狂乱の笑子には、取り付く島はありませんでした。

やらなければならないこと

自宅リビングに設えた杏南の祭壇には沢山の付箋が張り付けてありました。

除籍謄本、葬儀費の振り込みなど、ケイトが行うべき作業の一覧なのです。

その中から、遺品整理のピンクの付箋を手に取り、ケイトは杏南の仕事部屋に入りました。

資料の山のようなその部屋のものを分類し、整理するのは一苦労です。

その中から、思いがけないものが出てきました。

「ママの卒論?」
テーマはスタインベックの「エデンの東」です。

ファイルを開くと、几帳面な字で書かれた原稿用紙が現れました。

その中にたびたび出てくる名前に、ケイトは驚きます。

“ケイト”とは、まさに「エデンの東」の登場人物の名称だったのです。

(そんな話、聴いたことなかったけどなぁ)

そして、原稿用紙を読み進めていくうちに、ファイルのリングに通した指輪をみつけてしまったのです。

裏側に掘られた刻印は“TtoA 1985”。
A:杏南、K:キアヌ…T?

その指輪のブランドを調べ、ケイトはお店を尋ねました。

すると、意外なことにその注文主が判ったのです。

「もう34年も前のことですし…」

そう言ってスタッフが調べてくれた名前は“乃十阿徹(のとあとおる)”。

ケイトは、聞き覚えのあるその名前に心をざわつかせていました。

スマホで検索しようとした瞬間に、黒川デスクから原稿の催促です。

「明日までには必ず!」

ケイトはそのまま笑子のもとに突撃したのですが。

不在の笑子になすすべもなく、その心の隙間にするりと入り込んでくるものがありました。

思い立ってその場で検索した“のとあとおる”___出てきた検索結果は、1990年、真夏のキャンプ場で起きた無差別殺人の記録、犯人・元慶英大学教授の乃十阿徹の記事だったのです。

(ママは、私がキアヌの子だって言ったけど、ママに指輪を送った人は、乃十阿徹…私は、殺人犯の子なの?)

画面には「スタインベック研究の第一人者」とあり、それはまさに杏南の卒論テーマそのものだったのです。

天国と、地獄

混乱したケイトは春樹に縋りつきました。

「何から話していいかわからない…」

春樹は「大丈夫!大丈夫だから!」と彼女をなだめながら、その話を聞きだします。

「私、キアヌ・リーブスの子供じゃないかもしれないの」

「…それは、解ってる」

「それだけじゃなくて…」

怯えて震えるケイトを、春樹は抱きしめて「落ち着いて」と囁きました。

俯き、言葉が出てこないケイトに、春樹は言いました。

「結婚しよう」

はっとしたケイトに、春樹は言葉をつなぎました。

「ずっと一緒に居よう。もう、一人で不安にならなくて良いから…結婚しよう」

「殺人犯の、子供でも?私、キアヌ・リーブスの子供じゃなくて、殺人犯の子供なの…」

春樹は冷静に情報を分析し始めました。

1980年 杏南は慶英大学英米文学科を卒業。卒論はスタインベックの「エデンの東」
その後、乃十阿徹は同じ大学の教授になった。
1985年 杏南は乃十阿徹から指輪を貰った。
1987年8月10日 ケイト誕生。
1990年8月 夏休みのキャンプ場で無差別殺人事件発生、乃十阿徹、犯人として逮捕。

その整合性に、ケイトはため息をつきました。

「ハルくんは、私が殺人犯の子でも、結婚できる?」

「できるよ。ケイさんが誰の子でも結婚できる」

「本当に?」

「うん、だから、心配しないで。これからは僕がケイさんを守っていくから」

「こんな私でも愛してくれるの?」

「僕は、ケイさんが総理大臣の子でも、芸能人の子でも、誰の子でも愛してる」

それを聞いて、ケイトは春樹に抱きついて、ありがとう、と言ったのです。

そんな夜が明けて___。

(昨日どん底、今日頂点!)

ケイトは浮かれてニヤニヤが止まりません。

(私、幸せになれそう。ママ、心配しないでね)

起きてきた春樹も髪がぼさぼさで、二人の間にはとてもリラックスした良い空気が流れていました。

恋の話をしよう

ケイトは笑子を訪ねした。

「破門したはずですけど」

「私、先生の気持ちが解りました!」

「何がわかったの?」

「愛してる、って言われた時の気持ちです」

笑子は複雑な顔をしてケイトに背を向けようとしましたが。

「先生と、恋の話がしたいです」

そう言われて、あまりに意外だったのか、ケイトを追い払おうとはしませんでした。

茶室で、静かに二人は対峙していました。

「パソコン、直りましたよ。お金も振り込みました」

「先生は…“I love you”をお金でお買いになったんですね。愛してる、という言葉は、人をどん底から頂点まで引っ張りあげてくれますから。昨日、私も、愛の言葉に救われました。愛はお金じゃない、とか言いますけど。どっかで売ってたら、やっぱり私も買っちゃうと思うんです。これからも、愛の言葉を、バンバン買ってください!先生が稼いだお金ですもの。息子さんが文句を言うのは筋違いです。使い果たして”愛“を買う…それも、素敵な人生だと思いました」

言われたことがあまりに意外だったのか、笑子はきょとんとしてその言葉に耳を傾けていました。

「前回は、お気持ちが解らず、生意気なことを申しました。お許しください」

素直に頭を下げたケイトに、笑子は言ったのです。

「朝、目が覚めると…今日も一日生きなきゃいけないのかな、と重い気持ちで生きてきました。一年前のこと…胸のあたりに手話ッとする感じが蘇ってきたんです」

「胸キュンですね!わかります!」

「アイラブユー、エイミー…っていう文字を見ると、この辺りが…」

「わかります!…ウソと承知で愛を買うなら、それもまた人生です。しかし、ウソと知らずに買う人は、救わなければなりません」

そのラブストーリーを、記事にさせて頂けませんか?と問われ、笑子は嫣然と微笑みました。

「よろしいですわよ。お好きなように、お書きあそばせ」

地獄と、天国と、そして…

「そこらへんの胸キュン映画よりよっぽど泣けるなぁ」

岩谷編集長のお墨付きをもらってやっと一山超えたケイトは満面の笑顔です。

そして11月27日㈬___その記事が掲載された週刊イーストが発売され、車内つり広告は注目を集めていました。

そんな編集部に、尾高が訪ねてきました。

ケイトは彼に「結婚しようと思う」と話したのです。

「おめでとう。あとで野中にも言っとくよ」

「結婚する前に、きちんと知っておきたくて…乃十阿徹のこと」

「…そんな人もいたっけなぁ」

「あの時、なんで尾高さんが乃十阿徹の写真撮ったの?」

ケイトは記憶をたどり、バックナンバーの記事を確かめていたのです。

「もう忘れたなぁ」

「ウソ」

「私がキアヌ・リーブスの子供じゃなくて、乃十阿徹の子供だって、知ってたでしょ?」

「知らないよ」

「うそ、隠してる」

邪魔が入って、それ以上話が出来なかった二人ですが。

ケイトには確信めいたものがありました。

その頃。
海辺の寂れた町で小さな自転車屋を営む男(小林薫)がいました。
謎めいたその風貌は、何かの運命を背負っているかのようです。

会社を休んでいた春樹がケイトの部屋を訪ねてきました。

「話がある」

思いつめたその様子に、どきりとしたケイト。

「結婚の話だけど…やっぱり、結婚は無理だなって、思うんだ」

「え?」

「ケイさんのことは、本当に好きだし、愛してるし…お父さんが誰でも関係ないって思うんだけど…子供とか、出来た時のことを考えると、その遺伝子どうすんだって思っちゃうんだ…」

彼は、結婚したら子供が欲しい、だから…ごめんなさい、と頭を下げて、合い鍵を靴箱の上に置いて出ていきました。

「聞いた話は誰にも言いません…秘密は守ります…すみません」

一人、取り残されたケイトはただ呆然とするばかりでした。



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【知らなくていいコト】1話の感想

もっとコメディなのかと思っていたら、とんでもなく重たい地雷キター!という感じの1時間でした。

流石、大石静ドラマだ、やっぱり半端ないわ!

彼女が描く女性はミルフィーユのように意外性の宝庫で、ゲストの倍賞美津子さんの妖艶な微笑はすさまじい破壊力でした。

国際ロマンス詐欺も、その嘘を承知で金を払うなら、それもまた人生だ、なんて。

普通の人にはかけない台詞ですよね。

なんというか、とても生々しくて、イイ!

さて。
重岡大毅君。

めっちゃ良いです。

「これは経費で落ちません」でも胸キュンな恋を演じていましたが。

今回はそんな状態から闇落ちでもするかのような急展開で、ぐいぐい引っ張られていきました。

さらに輪をかけてミステリアスなのが柄本佑さん。

凄みのある影をつれてやってきたなぁ。

杏南さんが彼に何かを打ち明けていたのかもしれない、という謎めいた回想シーンもあり。

もしかしたら、生きている人の中では一番のキーパーソンなのかもしれません。

そして、吉高由里子演じるケイト。

今どきのガツガツ仕事女子ですが。

恋する彼女はとてもピュアで美しく、素敵です。

ファッションもこだわりがあって、オンとオフのメリハリも解りやすくていいですね。

これまで知らなかった自分の闇を見てしまい、一話にしてキャラ激変の予感もありますが。

この人はお仕事がある限り這い上がって前を見ていけるんじゃないかなぁ、と思ってしまう、そんなバイタリティがあります。

ママの分も、長生きして人生楽しんでね、と応援せずにいられない、そんなヒロインです。



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【知らなくていいコト】1話の視聴者の声


↑ グッと来た。何度も何度も。


↑ 集団の中で歌って踊ってるよりも、ピンで芝居してる時の方が数倍輝いてると思うのです。


↑ 炸裂してる。


↑ 「これは経費で落ちません!」からの闇落ちくるのかなー、春樹君。


↑ 言いたいこと全部詰まってるかも。


↑ はい、ハズレ無しですから、大船に乗ったつもりで脳みそ揺さぶられて弄ばれるの推奨です。


↑ まさか柄本佑くんに”萌える”日がこようとは!お芝居も良いけど、鋭い目が美しくて!

まとめ

遺伝子、ということを春樹が言っていましたが。

まさにその遺伝子が次回の鍵になります。

そして乃十阿徹という名前。

何度聞いても“Not at all”に聞えて、なにか意味があるのかなぁ、と思ってしまいました。

それにしても、今回、編集部のキャラクターは濃い人ばっかりです。

筆頭の黒川デスクの山内圭哉さんは「獣なれ」で強烈なパワハラ社長だったし。

小野寺の今井隆文さんは「アンナチュラル」でも週刊誌の編集者でした。

さりげなく、グラビア担当記者に渋谷謙人さんとか、濃いのもってきたなぁ、とか。

下手したら、学園ドラマの一クラス分くらいに人数多くて、とてもまだ覚えきれません。

凄い連係プレーでお芝居されているので、彼らを見ているのも楽しそうです。

さて、キアヌ・リーブスの子供って連呼してますけど、これ、ご本人はご存じなんでしょうか(笑)。

そして本当に、ケイトは彼の子なのか、否か。

春までの間、気持ちよく揺さぶられていくことにしましょう。