2020年冬ドラマ

【知らなくていいコト】3話のあらすじネタバレと感想!ケイトの後悔と、今と、未来。

ドラマ「知らなくていいコト」第3話が2020年1月22日(水)に放送されました。

「乃十阿徹の子供だって、解ってて、結婚しようって言ってくれてた、ってこと?」

ケイト(吉高由里子)の問いに、こともなげに「うん」と頷いてくれた尾高(柄本佑)。

その時に、応えていたら___運命は違っていたかもしれない。

ここでは、「知らなくていいコト」第3のあらすじ(ネタバレ)と感想、視聴者の声を紹介していきます。

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【知らなくていいコト】視聴率(最新速報)と推移分析!視聴者の評価評判は?日本テレビ系・水曜10時のドラマ「知らなくていいコト」は、お仕事系ヒューマンドラマです。 週刊誌の記者として、忙しい日々を送る主人...

【知らなくていいコト】3話のあらすじ(ネタバレ)

取り戻せない過去

「話してくれてありがとう」
「ママとの約束、破っちゃったけどな」

それは、乃十阿徹(小林薫)が父親だった、という事実と、ケイトには知られたくなくて、尾高に口止めしていた母の杏南(秋吉久美子)の秘密。

後悔と、哀しみと、いろんな感情が入り混じった涙があふれたケイトでしたが。

「送っていくよ」
「1人で大丈夫…コーヒー、ありがと」
「うん」

ケイトが立ち上がった時、尾高のスマホが鳴りました。

それは妻からの電話で、子供が熱を出した、というのです。

「病院電話した?…うん、わかった、すぐ帰る」

そこに居た尾高は、父親の顔をしていました。

「心配ね…お大事に…」
「うん、気を付けてね」

タクシーで、夜の街を走るケイトの脳裏に、甘い記憶が蘇ってきました。

8年前のこと

とあるビルの地下駐車場で、ケイトと尾高は張り込みをしていました。

もう、三日もその場を動けず、疲れ切っていた二人。

ターゲットがくるまで身動きできない、という厳しい環境でのお仕事でした。

「ホントに来るんですかね、あの二人…」

「来ると思ってるから待ってるんだろ、愚痴るなバカタレ」

容赦ない言葉が尾高から浴びせられました。

「イライラしたら当たれるようにお前連れて来てんだよ」

「あ、そうなんですか?どうぞ当たってください!」

そのとき、駐車場に入ってきた赤いビートル!

運転していたのは堀田アンナというタレントで、恋人と思しき松原選手が乗り込むと、熱い抱擁とキスが交わされていたのです。

すかさず狙っていた尾高は連写でシャッターを切り、その隣でケイトは生の現場の空気にただ興奮して見つめていたのでした。

そのころまだ特集班に配属されたての新人で、編集長の岩谷}(佐々木蔵之介)もまだデスクだった時代のことです。

ビートルを追跡すると松原選手が住むマンションに入っていくのが確認されました。

どちらかが出てくるまで待つか、それとも…。

「まぁ、それでもいいんだけど…もうすぐ新聞配達の人来るから“松原っていう人に会いたいんですけど、部屋の番号教えてもらえませんか?”って泣きながら聴いてみな?」

「泣きながら?!」

「そー…訳アリなんだなぁ、かわいそうだなぁ、教えちゃおうかなぁ…ってお兄さんが思っちゃうくらいに切ない感じでヨロシク」

「そういうのあんまり得意じゃないんですけど!」

紆余曲折を経て、二人がドアの外でハグしているシーンを激撮した尾高。

そんな張り込みが終わり___神宮外苑の辺りで尾高はケイトに声をかけました。

「何か食ってくか?」

「何も食べたくないです…何も食べたくないけど…」

「んあ?」

「キスしたいです」

「は?」

「なんか、そんな気分、ていうか。そういう気分になってる自分に困ってる、っていうか」

「ははっ…そりゃあ…困っちゃうね」

「すいません、ちょっと頭おかしいんだと思います」

数瞬おいて、尾高はぐいっとケイトの頭を引き寄せて唇を重ねました。

唐突なキスが、二人の始まりだったのです。

変わっていく二人

恋もプライベートも仕事も、全てが順風満帆なケイトと。

パリでバンクシーの捜索現場をスクープした写真がピュリッツァー賞の候補にもなったという尾高。

全てが巧く行くかと思われていたころに、彼が撮ったのが乃十阿徹の出所の写真でした。

その頃から二人はうまくいかなくなったのだ、とケイトは回想していました。

その写真を最後に、ニュースを取ることを止めてしまった尾高。

動物カメラマンに転向した彼からのプロポーズも断り、そして、編集部の新人だった野中春樹(重岡大毅)に心を移してしまったのです。

尾高は、その一年後にイルカの撮影で知り合った天草の女性と結婚し、第一子が生まれていたのです。

過ぎてしまった時間は取り戻せない。

そして、寒すぎる夜に、ケイトは震えて毛布を引き上げたのです。

編集会議で

玉石混交のネタが飛び交うその席上で、黒川デスク(山内圭哉)がぶち上げたのが、赤木厚労相とサイバーオムニ社の三年連続の入札と賄賂の関係というケイトのネタでした。

当の赤木大臣は12月17日のTwitterに「タツミーヌのダンス公演を見る。日本が世界に誇る才能だ。その身体能力、表現力にアカギカンゲキ」とのんきに呟きを載せていました。

タツミーヌ(大貫勇輔)とは、新進気鋭のダンサーで、毎回個性的なパフォーマンスを見せてくれると評判でした。

その日の写真には、ピコ太郎のコスプレをしたタツミーヌと、リンゴとペンを持った赤木大臣のツーショットが掲載されていたのです。

そんなツイートにイイネ♡が三万件。

ケイトが呆れていると、先輩の小野寺(今井隆文)から捕捉説明が。

「そのイイネの三万件は、赤木大臣にではなく、タツミーヌに対して、だよ」

「タツミーヌって、本名ですか?」

すすすっと話に加わってきた小泉愛花(関水渚)が「通称です」と教えてくれました。

「本名は、川原タツミ」

コーヒーのCMで凄いダンスを踊っている彼には見覚えがあったケイト。

ピコ太郎の衣装は、毎日カーテンコールで行うコスプレのパフォーマンスなのだとか。

「アイドルでもないのに、ダンスだけでこの人気は凄いよ!」

小野寺は、絶賛していました。

「世界に羽ばたく芸術家としては…小澤征爾、蜷川幸雄に続くんじゃないの?来年の日比谷ビエンナーレのメインパフォーマーにも決まってるし。合併号は“日本の夢・タツミーヌ”で決まりだよ!」

通りかかった春樹も「この前、公演観に行ってシビレました」___彼が担当している作家の若林が、タツミーヌと親しいとかで、プラチナチケットが手に入ったというのです。

彼は、しかし頑なにケイトの方を見ようとはしません。

編集会議の結果。

黒川班のネタは「人気絶頂・天才ダンサー・タツミーヌ解体新書」となり、ケイトの赤木大臣のネタは見送られてしまいました。

「読者が新年号で読みたいのは政治家のネタより、明日に羽ばたく才能や!」

決定権は岩谷の鶴の一声だった、という黒川。

サイバーオムニ社と赤木大臣の関係については、特集班の木嶋(永野宗典)もイイ線まで迫っているのだと言いますが、ケイトは納得がいきません。

正統と異端の同居

「確かに、男が観ても惹かれるわなぁ」

会議机のテレビの中で、タツミーヌが踊っています。

「彼の魅力は、正統と異端が同居しているところだと言われています」

小野寺は自分の企画が通って溌溂と班員に指示を飛ばしていました。

今回は、ケイトと佐藤(森田甘路)、そして福西(渕野右登)がチームとなって担当することに。

しかし、福西は今一つ取材の方法がピンときていないようで、ケイトたちは軽くイラっとしていました。

ケイトはファッションからタツミーヌを探る、という方向性で記事を書くよう指示されていたのですが。

知己のデザイナー(篠井英介)から「むかし、この近所の稽古場に毎日通っていてねぇ…過度のラーメン屋でバイトしていて、うちにもよく出前に来てくれていたのよ」という話を聞いて、その為人の一端を知り、ケイトはさらにグラビアのタツミーヌを見せて意見を求めました。

「タキシードなんだけど…シャツのボタンは開いていて、足元はデニムのクラフトを使ったハイカットブーツ履いてるでしょ?もはやタキシードであることは判らなくなっちゃってるけど…なぁんか、正統派の香りもして素敵なのよねぇ」

言われて気づいたのは、彼はどのグラビアでも同じ靴を履いている、ということ。

「何足も持ってるのかも。お気に入りなんじゃない?それに、この子スタイリスト付けないみたいよ。全部自分でコーディネイトしてるんですって」

「お金かかりますね?」

「お金かからないでカッコいいもの着てるのが才能なんじゃない?あなた解ってないわねぇ」

思わぬコメントがもらえてほくほくしているケイトのところに、黒川から取材中止の指令が飛びました。

衝撃の動画が発掘されてしまった、というのです。

「姥捨て山」って、一体?!

「再生しまーす」

佐藤がクリックしたパソコンのディスプレイの中で、タツミーヌが表情をこわばらせていました。

【悲報】人気絶頂ダンサー・タツミーヌ過去の動画で大炎上!!(2019年12月18日)

5万回を超える再生数のその動画の中で、彼は信じられない言葉を吐いていたのです。

「アナタたちみたいな老人が国を亡ぼすんです。老害こそが問題なんです。本当に必要なのは介護施設なんじゃなくて、姥捨て山なんじゃないですか?!」

それを見て岩谷は「だいぶ若い頃だなぁ」と驚きを隠さずに言いました。

最近になって誰かがSNSに投稿し、今日になって一気に拡散し、まさに炎上モードになっていたのです。

タツミーヌの取材は方向性を変えて継続すると決まったところで、福西が忌々しそうに言いました。

「僕、この人最初から胡散臭いと思ってました」

イキった感じで喋り出した彼を、黒川らは逆に胡散臭そうに見ています。

「仮面剥いでやりましょう!」

「毎週ネタも出せへんお前がよう言うなぁ?」

黒川にぐさりと言われながらも、へらっとその場に居続ける心臓はなかなかのものかもしれません。

ケイトは、だったら赤木大臣のネタを追いたいと申告しましたが、岩谷はタツミーヌの独自取材路線を堅持すると言います。

「タツミーヌの実態を炙り出すのは我々にしかできない仕事だ」

ケイトは「10年前の動画で今花開いた才能を潰してしまうのは、週刊イーストのポリシーに反するのでは?」と反論しましたが。

「それで潰れるならそれまでだ。潰してしまえばいい。本人がこのスキャンダルにどう対応するかも含めて、それを見極める材料を提供するのが週刊イーストの仕事だ」とばっさりです。

岩谷が言うことにも一理あります。

タツミーヌは、タダのタレントではありません。

国費留学もしているし、公的な予算が出ている日比谷ビエンナーレのメインパフォーマーでもある…。

「我々の血税を使って仕事をしているんだ。気が進まなくても取材はしなければならん」

ハッパをかけられて、ケイトたちは情報を絞り込みにかかりました。

暴走

福西が「SNSで検索すればすぐに見つかる」と言う通り…タツミーヌの目撃情報は意外と早く見つかりました。

江戸川橋近辺のダンススタジオや稽古場を探り始めると、とある施設で稽古している可能性が高い、という結論に達したのです。

ケイトは福西と市川(渋谷謙人)を伴って出待ちをしていました。

周囲には同業他社が沢山詰めかけています。

福西は今一つ頼りになりません。

「タツミーヌ!絶対追い詰めてやる!!」

ズレた気合の入り方に不安を覚えたケイトは「犯罪者じゃないんだから!その刑事みたいな目つきやめて」と牽制しましたが。

「真壁さんて意地悪ですよね。せっかく僕がやる気出してるっていうのに」

「仕事ややる気出してやるのが当たり前なの!たまにやる気出したからって威張んないでよ!」

「僕は“姥捨て山が必要”なんていう人間と同じ地平に居たくないです」

口ばかりは達者な彼にケイトが顔をしかめていた、そんな時、マスコミがざわめいて動きがありました。

施設中から人が出てきて、ざわッと空気が流れたのです。

しかし、そのいずれもがフェイクでした。

背が高いとタツミーヌに見えてしまう、という状況で、しかし、ケイトはじっくりと見極め、マスコミが偽者を載せたタクシーを追って捌けたのを確認してから静かに出てきた男こそが本物のタツミーヌだと気付いたのです。

決め手は、足元のデニムのハイカットブーツ。

「本物だ…!」

てんぱった福西は、市川らの制止を聞かずに「止まれタツミーヌ!」と叫んでしまいました。

「謝罪の言葉をっ!」

やっちまった!と言いたげに顔をゆがめたケイトでしたが。

タツミーヌは一瞬振り返り、手にしたスケボーを転がし、凄い速さで去っていきました。

瞬間的に走り出した市川とケイト。

全く使えない福西はその場に置き去りです。

夜の闇の中を凄い速度で駆け抜けていくタツミーヌと、フラッシュを焚きながら撮影を続ける市川はすさまじいチェイスを繰り広げましたが。

最終的には撒かれて逃げられてしまったのです。

翌朝のワイドショーでは、字幕入りで繰り返し再生されている問題の動画に、清廉なイメージがぶち壊しになったことをコメンテイターがしたり顔で語る始末。

岩谷と黒川もそれを見て「これは長引くなぁ」としかめっ面です。

ケイトは赤木大臣のツイートをチェックしていましたが。

彼は件のタツミーヌとのツーショットを削除していました。

「アカギカンゲキ~とか言ってたくせに!」

そこに黒川が「福西は?」と声をかけてきました。

彼はタツミーヌの自宅前で張り込みをしていましたが。

その周囲はマスコミだらけで帰ってこられそうにありません。

「だったら早く連絡せんかい!」

タツミーヌは自宅・実家、行きつけのジム・美容室にもおらず。黒川はいら立ちを隠しません。

ケイトは、かつて彼がバイトしていたというラーメン屋に向かいました。

入れ替わりに尾高が自作のカレンダーを手に編集部を訪れました。

岩谷は嬉々としてその頁をめくると、世界の動物の選りすぐりの姿が並んでいました。

「カミさん、これ楽しみにしてるんだよ」

岩谷の妻は週刊世界というライバル雑誌の編集長に抜擢されたばかりです。

知己のデスクにカレンダーを配って回る尾高の姿に、春樹は複雑な顔をしていました。

そんな二人がコーヒーサーバーの前でバッティングしてしまいました。

「尾高さん…今、ちょっと良いですか?」
「うん、何?」
「伺いたいことがあるんですけど…」

最低

尾高を屋上に誘い出した春樹は、口ごもりながらも問いかけました。

「尾高さんて…なんで真壁さんと別れたんですか…?」
「え?」
「教えてくれませんか?」
「イヤだよ」
「あの…僕も、真壁さんと別れたんです」

え、と尾高は息を飲みました。

オープンに付き合っていた二人だったので、意外だったのです。

「岩谷編集長には言いましたけど、他の人にはまだ…」

尾高は、春樹の意図が読めず、じっとその言葉を聞いていました。

「真壁さんとは本気で結婚したいと思っていました…でも。どうしても、結婚できないことが…わかっちゃったんです。それで、尾高さんに聞いてみたい、っていうか、我慢できなくなったんです」

「ん?」

「結婚が無理だって思った理由と、真壁さんと尾高さんが別れた理由が、同じだったんじゃないか、って」

「いや、何が言いたいか、全然わからないんだけど」

「すみません。でも、そんなに分かりにくいですかね。ホントは、わかってません?」

「わかんねぇよ」

「彼女の父親が誰か…尾高さん知ってますか?」

春樹の目は真っ赤でした。

「知ってるんでしょ?」

「知らないよ」

「でも、僕が週刊イーストに配属された年に、乃十阿徹の写真がグラビアにのりました。あれ撮ったの、尾高さんですよね?」

「そうだよ」

「尾高さん、どの時点で乃十阿徹が彼女の父親かもしれない、って知ったんですか?結婚したら子供も欲しいと思う…普通の人間なんですよ、僕…それで、彼女とはムリだと思って別れました___尾高さんも、奥さんとの間にお子さんいますよね?もし彼女と一緒になってたら、そう簡単に子供作れたかどうか、解んないですよね?」

やっと春樹の意図が読めて、尾高は次第に表情を失っていきました。

「真壁さんには申し訳ないんですけど…尾高さんもそうだったんじゃないかって思ったら、どうしても聞きたくなったんですよ」

沈黙して視線を外した尾高に、すがるような目で春樹は問いかけたのです。

「話、通じました…?」

「ん…?」

「良かったです…やっぱり尾高さんだって、結婚は無理だった、ってことですよね…こういう話って、誰にも話せないじゃないですか…だから___尾高さんと話したかったんです…今日、やっと声かけられて…良かったです」

心の重荷が外れたのか、次第に滑らかになっていく口調の春樹に、尾高は静かに口を開きました。

「お前___最ッ低だな」

編集部のフロアに戻ってきた尾高は、飛び出して行こうとするケイトとぶつかりました。

忘れ物を取りに戻ってきた、というのです。

「今度こそ行ってきます!」
「行ってらっしゃい」
「あ、カレンダーありがとう!」
「おう」

エレベーターに駆けこんで行くケイトを見送って、尾高は微笑み、そして表情を消してしまったのです。

ケイトの記憶の中にある尾高。

二人で選んだ赤いコーヒーメーカーと、キスの記憶。

深夜の張り込みのワクワクや、差し出されたタオルの温かさ。

それらを吹っ切るようにして、ケイトは駆けていきました。

その時、何があったのか?

ケイトは彼がかつてバイトしていたというラーメン屋を訪れました。

「働き者で、出前も嫌がらないし…ほんとうによくやってくれたよ、タツミは」

そこで店主から思いがけない話を聞くことができました。

近隣に老人介護施設が出来ることになり、彼らが借りていた稽古場が取り潰されることになった、というのです。

2012年に出来たというその施設をケイトが尋ねると、そこに居るスタッフたちは当時のことを知らない、ということでしたが、設立当初の施設長を紹介してもらうことができたのです。

ケイトが尋ねると、元・施設長は当時のことをよく覚えており、地域住民に対する説明会があったことなどを細かく話を聞かせてくれました。

「コマーシャルを見た時に、“ああ、あの時の彼だ!”ってすぐにわかりました」

ケイトはスマホを操作して彼に件の動画を見せました。

「これは、その住人説明会のときのものですか?」

「この場に、私居ました…こんな風に切り取られて、誤解されて、かわいそうです…」

連係プレー

「それは___ええ話やけど、本人コメント取れなんだら意味あれへんがな」

ケイトの報告に渋面の黒川でしたが。

庶務の里見さん(宮寺智子)が思いがけないルートを見つけてくれたのです。

「ホテルの従業員からタレこみありました!部屋に閉じこもっているそうよ。これ、ガセじゃないわ!」

しばらく出てこないだろう、という黒川に、ケイトは「方法はあります!」と知恵を絞り、手紙を書くことを考えたのです。

便箋に、万年筆で、しかも縦書きという古典的な方法で。

この数日で見聞きしてきたことを頭の中でまとめて、吐き出すかのようにしたためたのです。

「週刊イーストは正義の味方なのか?としばしば問われますが、我々は正義の味方ではありません。人間への尽きない興味があるだけです。爽やかで、清廉なイメージのあなたが、ネットで見せたあの“怒り”…その落差に興味があるのです。才能に恵まれたあなたの、人間としての生身の心を知りたいのです。それを読者に伝えたいのです。本当のことを語って、誤解を解きませんか?週刊イーストはウソは書きません。信じて、声を出してください」

黒川のOKを取り付けて、傍にいた春樹に声をかけ、担当作家のの若林に取り次いでくれないか、とケイトは頼みました。

「こういう時に力を発揮できないようでは、週刊イーストの編集者とは言えないと思うんだけど」

あくまでも同僚として。

ケイトは春樹を急かして動かし、果たして、彼女はタツミーヌの部屋を訪れることに成功したのです。

生身の声

ケイトはその夜、母の遺影に尾高のカレンダーの写真を見せました。

その頃。
尾高は、秘密裏に撮影してきた乃十阿徹の近影をじっと見つめていたのです。

傍にあった赤いコーヒーメーカーからはこぽこぽと小気味いい音が聞えてきました。

明けて、2019年12月21日土曜日。
ケイトからの手紙を受け取ったタツミーヌは、それを読んで彼女に会う決意を固め、翌日、部屋に招き入れたのでした。

取材を受けると決めた彼に、ケイトは「動画が発覚から、どうして逃げていたのか」と問いました。

「何故逃げていたのか、自分でもわかりません。僕は、体を使って表現するのは得意なんですが…言葉を使うのは苦手で…話しても、上手く伝わらないと思ったから、かもしれません」

ケイトは、自分たちがその代弁者となるのだと説きました。

「何があったのか、お聞かせください」

10年前の、あの住人説明会で、彼は言葉を尽くして稽古スペースを「スタジオ」として残してもらえないかと頼み込んでいました。

「僕らも時々ダンスを踊って皆さんに見て頂いたり、入居者の皆さんにストレッチ指導もしますので!」

懸命に語り掛けるタツミーヌに、戦争経験者だという老人が罵声を浴びせました。

「何でお前らのような若造に、“遊び場所”を作れと言われなければならんのだ?」

かれらにとっては芸術もエンターテインメントもダンスも全て遊びか、不良のすることだというがちがちの概念しかなかったのです。

施設長がとりなしたものの、彼に向けられたのはひどい罵声に代わっていったのです。

「ダンスなんてのは、あってもなくても、生きるのに関係ねえんだよ!」

___そして、SNSにアップされたあの動画の老害、姥捨て山という発言に繋がっていったのを、ケイトはようやく知ることができました。

「あの時の施設長さんにもお会いしてきましたが。タツミーヌさんのことは応援している、とおっしゃっていましたよ」

「本当ですか?」

「ラーメン屋のご夫婦も」

「僕は…すぐカッとして、酷いことを言ってしまいました」

「本心でもなかった、ということでしょうか?」

「いえ…この口から出た言葉でしたから、本心でなかった、とは言えないと思います。僕が未熟で…将来への不安と、稽古場がなくなることに動揺して、酷い言葉を言ってしまった。あの時の皆さんには心からお詫びしたいのです」

「これからも、ダンスは続けますか?」

「はい。僕にとって、生きることは踊ることですから。踊らなくなった自分は、想像できません」

「日比谷ビエンナーレのメインパフォーマーとしてふさわしくないとの声もありますが…」

「その判断は、主催者の方に委ねます。でも、僕はどこでも踊ります。ビエンナーレでなくても、ステージでなくても、道でも、公演でも、踊ることで信用を取り戻したいです」

ケイトは、彼の想いをしっかりと受け止め、最後に一つお願いをしました。

踊っているところの写真が欲しい、と。

「この前のカメラマン、来てるんですか?」

そうして部屋に招き入れられた市川に、タツミーヌは微笑んで声をかけました。

「カメラ持ってるのに、走るの早いですね」
「カメラは手にくっついていますから」

そういう市川を指して、ケイトは笑って言いました。

「みんなプロです!」

久々に外の空気の中で踊るタツミーヌは美しく、そして魅惑的なダンスを見せてくれたのです。

居場所

独占インタビューを持ち帰ったケイトは、本来小野寺の企画だったその記事を書くことを勝ち取りました。

そんな彼女に、愛花がタツミーヌのカーテンコールの衣装の写真や公演のパンフレットを見せてくれました。

「え、マリー・アントワネット?名探偵コナン?…マイケル!」

差し出されたそのパンフの裏表紙に、ケイトは予想しなかったワードを発見したのです。

「主催/サイバーオムニ」

…ケイトは木嶋を呼び止めて、赤木大臣とサイバーオムニ社の談合疑惑に進展があったかと聞きました。

ピコ太郎のコスプレをしていたのは12月17日。

赤木大臣が国立近代劇場に足を運んだその公演には、サイバーオムニ社の社長も訪れていたのです。

木嶋はその話を聞いて編集部を飛び出して行きました。

そして迎えたクリスマス…12月25日㈬。

車内つり広告の右は赤木大臣の談合・収賄事件。

左はタツミーヌの炎上動画の真意を激白、としてまとまっていました。

それを見上げてにんまりとするケイト。

その夜___岩谷の音頭で盛大に開かれる忘年会のパーティで、は様々な話が噴出していました。

オールマイティさを誇る黒川班に、「それは全部ケイトの手柄!」と笑い飛ばす倉橋デスク(小林きなこ)。

そしてあまりに無能な福西を「なんでウチに入れたんだろう?」と疑問を呈し、黒川に「しらんがな!」と言われてしまうのです。

その会場の片隅で、ケイトは春樹に手紙の橋渡しをしてくれたことについて素直に「ありがとう」と声をかけました。

その様子を見ていた木嶋らが「そろそろ結婚かもね」などとしゃべっているのを聞いて、尾高は眉をひそめていました。

そんな中で。

東山や小野寺が話す声が聞こえてきました。

「最近は世界のどこにいてもすぐにみつかっちゃうんですねぇ」

「人間、生きてりゃどこにどんな痕跡残してるかわかんないし」

「まぁ、人から恨まれるようなことをしないのが一番だけどな」

そうして2020年の年が明け、ケイトは杏南の祭壇にお雑煮を供えました。

一年前はお笑い芸人の不倫取材で箱根に滞在。

その前の年は春樹と香港___「あんな男と結婚しないで良かった…」

一人でお餅を食べている今、のどにつまらせたらたちまち孤独死だ。

ケイトは、ふと思い立って乃十阿徹の居場所を検索してみたら、意外なほどあっさりと、彼の痕跡が浮かび上がってきました。

とあるツイートにあった書き込み___「自転車屋のジジイに怒鳴られた。火元責任者の名前見たら乃十阿徹って書いてあった。この自転車屋、やばたにえん」___ケイトは思わずその写真を拡大し、さらにそこから位置情報をゲット。

千葉県勝浦市港戸3-18-2。

ケイトは思わずその住所を訪ねていきました。

湊のすぐそばにあるバラックのような建物が見える場所に来ると、初老の男性がケイトを見つめていました。

彼こそが、乃十阿徹…ケイトの追い求めてきた“父親”だったのです。



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【知らなくていいコト】3話の感想

うわぁああああああ尾高の男前っぷりと、春樹との落差が凄い…!

かといって。

春樹が悪いとは全面的に言い切れないのがなんとも切ないのですが。

それでも、いくら尾高にだって、言っちゃダメでしょ、春樹。

ケイトと約束したんだから、その秘密は、墓場まで持って行かなきゃ、ですよ。

でも、罪の意識がありすぎて、誰かに賛同してもらいたかった、のかもしれない。

その気持ちは、実は解らなくもないのです。

それでも。
彼をバッサリと「最低だな」と切り捨てた尾高の方が二枚も三枚も上手でした。

春樹に乗り換えられて、実質ケイトから降られたのに、今なお、大切な存在として見守っている、というそのスタンスが見えてきました。

今回は、その恋の始まりもきちんと描かれており、その8年という時間が、ただの同僚でない絆まで構築していたのです。

さて、タツミーヌ!

大貫勇輔さん、本来の才能の面目躍如と言ったところでしょうか。

昨年の「ルパンの娘」でも披露していたとんでもない身体能力が存分に発揮されました。

なんと優雅な!

「東京グランメゾン」では料理人だったので、違う人みたいで興味深くはありましたが。

やっぱり彼はこうでなきゃ、と思う、あの屋上でのダンスシーンは素晴らしかったですね。

欲を言えばピコ太郎さんのパフォーマンスも見てみたかったけど。



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【知らなくていいコト】3話の視聴者の声


↑ うん、まさに「ほれてまうやろ!」な感じ。


↑ …あっ!ホントだ!


↑ 思った!思ったよ!


↑ …あのー…柄本佑さんて、結構好きな役者さんでいろんな作品みてるんですけど…あんなに男前だったっけ?っていい意味でとっても裏切られていてシアワセです。


↑ うん、まぁ、でも、完全には責められないよ…。


↑ こういう見せ方、上手いよなぁ…。


↑ 男前の権化。


↑ どうしてこうなった?


↑彼が着るとピコ太郎のあの衣装ですら王子(笑)!

まとめ

今回が大貫さんで、次回が新納慎也さんて、どんだけ濃いんですかね、ゲストさん!

凄いなぁ…なんという贅沢なラインナップでしょう。

キャラの濃ゆさも新納さんにぴったりの怪しい予備校教師、さて、正体やいかに?

三話目になって、だいぶケイトのまわりの編集部のキャストさんたちの動きが良く見えてきましたが。

特筆すべきは黒川デスク役の山内圭哉さんと、カメラマン・市川役の渋谷謙人さんです。

山内さんは、どこまでが脚本で、どこからがアドリブかわからない濃厚なお芝居を見せて下さって、途切れるスキがないのが凄い。

渋谷謙人さんは、一周遅れで始まった「ケイジとケンジ」で東出昌大さんの後輩検事を演じています。

そちらではバシッと決まったスーツを。

こちらではラフだけどスタイリッシュな服装で。

なかなかああいう笑顔では現れない人なので、とても新鮮です。

そして流石の貫禄を見せてくれたのが庶務担当の里見さん。

宮寺智子さんは洋画の吹き替えが多く、グレン・クローズなども演じておられるのだとか。

ひと言のセリフにものすごいリアリティが載っていたと思います。

もっと出てこないかなぁ。

でもあれくらいのバランスで、全体の調和がとれる、というのも事実ですね。